萩生田大臣が改めて明言しました。緊急事態宣言が発出されても、春の様に文部科学省は一斉休校を求めません。

萩生田光一文部科学相は5日の臨時の記者会見で、政府が7日にも発令する緊急事態宣言の対象となる首都圏の1都3県で、小中高校や大学の一斉休校を求めない方針を正式に表明した。16日から始まる大学入学共通テストについては「新型コロナウイルス感染対策に万全を期したうえで予定通り実施する」と述べた。

文科省は5日、全国の都道府県教育委員会などに対し、教育活動の継続や感染対策の徹底を呼びかける通知を出す。萩生田氏は「家庭内感染が多く、学校から地域に広がっている状況ではない。子どもたちの学びを最大限確保することを前提とした対応をとるべきだ」と強調した。

一方、高校の部活動では活動中だけでなく、移動や宿泊などで感染が広がるケースがあると指摘。「地域の状況に応じた感染対策の徹底が必要だ。特に感染リスクの高い活動は一時的に制限することを検討してほしい」と呼びかけた。

中学・高校入試に関しては「実施者が追試験を設けるなど、受験機会を十分に確保したうえで予定通り実施してもらいたい」と語った。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG0512U0V00C21A1000000

11時半時点では会見動画や文字起こし等は掲載されていません。

設置者(自治体)の独自判断による一斉休校は否定できませんが、少なくとも現時点で一斉休校に前向きないし示唆している自治体はありません。

各学校での感染事例を細かく見ていますが、多くのケースは家庭内で感染した児童生徒が学校へ持ち込んでいます。学校で大流行が発生し、それが家庭や地域等に環流している状況ではありません(皆無ではありませんが)。

学校関係者の尽力により、学校内での感染は非常に抑制されていると感じています。マスク着用・手指消毒・換気・給食時の無言等が徹底されているのでしょう。

例外的に学校で感染が拡大して家庭等へ環流しているのは、クラスターが発生した場合です。学校で発生したクラスターの大半は合唱や部活動です。こうした活動を防ぐのが重要であり、大臣もその旨を指摘しています。

別ソースですが、大臣は「部活動の活動場所(屋内か屋外か)、人同士の接触の有無に応じて、部活動の実施を判断して欲しい」との旨を話したそうです。

確かに大クラスターが発生したとされるバスケットボール・バレーボール・剣道は、いずれも屋内の狭い対人距離で大声を挙げるスポーツです。

春の休校中は本当に大変でした。学校からは丸投げ、時間を持て余した子供の対応で疲労困憊でした。親の目が届かない中学生や高校生は街中へ遊びに出掛けたという話も聞きます。

以前から大臣が指摘している通り、学校の一斉休校を行うのはその地域の経済活動を止めるのが前提でしょう。

また、未だ正式に発表されていませんが、保育所等は継続して運営される見通しとされています。

一方、これまで以上に感染予防に気を遣わざるを得ない保育士の先生方は本当に大変です。消毒作業等に時間が掛かり、人手が全く足りないと聞きました。

飲食店等への休業補償がクローズアップされていますが、子育て世帯の命綱たる保育施設への支援も十分に行って欲しいです。