大阪府内における昨日12月22日の新型コロナウイルス感染者は283人でした。1週間前より微減しており、増加傾向に歯止めが掛かっています。
このところ、全国各地で高校クラスターの発生が相次いでいます。大阪府内でも複数校で生じています。
小中学校より学校の規模が大きく、生徒の行動範囲も広く、部活動等でマスクを着用しない機会も多く、そしてマスク着用の指導が行き届かない性質もあるのでしょう。
そうした中、気になる集団感染が生じています。大阪府池田市にある女子校、宣真高等学校です。
12月1日~3日に掛けて臨時休校を行った後に再開しました。が、新たな感染者が14日に判明し、15日から現在まで臨時休校となっています。
臨時休業のお知らせ
2020年11月30日(月)
臨時休校のお知らせ
2020年12月14日(月)12月14日(月)に、本校の生徒が新型コロナウイルス感染症にり患していることがわかりました。現在、保健所の助言のもと対応を進めているところです。
臨時休業期間の延長のお知らせ
2020年12月17日(木)
【重要】休業期間の再延長のお知らせ
2020年12月20日(日)さて、現在濃厚接触に当たる方のPCR検査の結果が連日判明しておりますが、このたび教員の陽性が確認されました。
五月雨式に感染者が生じている様子がうかがえます。特に「現在濃厚接触に当たる方のPCR検査の結果が連日判明しております」という言葉が重いです。
これと同時期の12月21日、大阪府が「池田市内の学校でクラスターが発生した」と公表しました。
ここで「府外9事例を把握」とあります。池田市と接しているのは兵庫県です。
新型コロナウイルスに感染した患者の発生状況(兵庫県)から、池田市への通学圏にある地域(伊丹・宝塚等)に居住する10代学生(小中学生や大学生は除かれる)を抽出してみました。
https://web.pref.hyogo.lg.jp/kk03/corona_hasseijyokyo.htmlより作成
大半が女子学生ですね。「陽性患者の濃厚接触者」として検査されています。「濃厚接触に当たる方のPCR検査の結果が連日判明」として、同高校が休業期間の再延長を公表した12月20日には4人の女子学生の感染が発表されています。
池田市も同趣旨の発表を行っています。
【12月22日更新】市内民間施設等での集団感染について ご理解とお願い
【12月22日現在】 市内の学校関連で、市外居住者を含めた12名と家族等の濃厚接触者4名、合計16名の感染が確認されています。
「市内民間施設等」とあるので、国公立学校ではなく私立学校と示しています。
様々な報道によると、こうした複数の保健所や都道府県に跨がるクラスターが発生してしまうと、保健所に非常に重い負担が掛かってしまうそうです。
保健所管内で濃厚接触者等の追跡が完結せず、他の保健所等に協力を依頼して結果を待つのが時間が掛かると聞きます。それが他都道府県なら尚更です。
みなと保健所・松本加代所長:「濃厚接触者に対する検査の案内や他の自治体への連絡などになると、やっぱり(1人あたり)数時間かかる。今、50人ですけど、一日100人になった時、物理的にできない」
大阪府によるクラスター認定に時間が掛かったのは、こうした特性も影響しているのでしょう。
年明け以降も様々な学校や保育所等でクラスターが発生してしまうのは避けられないでしょう。特に1月~2月は寒さで換気が不十分となり、湿度が落ちて飛沫が飛びやすくなる季節です。
学校等ではこれまで以上の予防対策が行わなければ、クラスターが頻発してしまうのではないかと危惧しています。
仮に新型コロナウイルスの新規陽性者が落ち着いても、リスクがある活動等は極力回避して欲しいです。合唱は論外ですね。