大阪府内のコロナウイルス感染者数が急増しています。本日7月31日分はまだ発表されていませんが、過去最高を記録しても何ら不思議ではありません。

特に感染者数が多発している一部地域に対し、大阪府と大阪市は休業要請・営業時間短縮要請を行う方針です。

大阪府は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、8月、ミナミの一部のエリアの飲食店に要請する営業時間の短縮について、午後8時までとする方向で、最終調整していることがわかりました。

大阪府は、夜の繁華街を中心に新型コロナウイルスの感染が広がっているとして、ミナミの一部のエリアの酒類を提供する飲食店に対し、休業や営業時間の短縮を要請することを検討しています。

このうち営業時間の短縮について、午前5時から午後8時までとする方向で最終調整していることがわかりました。

営業時間の短縮を要請する対象は、▼居酒屋やカラオケボックスのほか、業種別のガイドラインを順守している▼キャバレーやホストクラブなどの接待を伴う飲食店や▼バーやナイトクラブなどです。

また、休業協力を要請する対象は、ガイドラインを順守していない、▼キャバレーやホストクラブ、▼バーやナイトクラブなどです。

こうした要請の期間は、8月6日から20日までの15日間とする方向です。

大阪府は、31日午後6時半に始まる予定の対策本部会議で、要請の内容を正式に決めることにしています。

https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20200731/2000033066.html

吉村知事は31日、記者団に対し、「新型コロナウイルスの感染は夜の繁華街で20代や30代の若者を中心に広がり、それが高齢者にも広がっている。全国共通の傾向だ」と述べました。

そのうえで、「大阪ではミナミが突出して感染者が多い」と述べ、8月5日から20日にかけて、ミナミの一部のエリアで酒類を提供する飲食店などに対し、休業や営業時間の短縮を要請する方向で調整していることを明らかにしました。

具体的には、▼感染防止策をとっていない店舗には休業協力を、▼感染防止策をとっている店舗には営業時間の短縮を要請したい考えで、エリアは南北が長堀通と千日前通の間、東西は御堂筋と堺筋の間で検討するとしています。

また、対策をとりながら要請に応じた店舗には、府と大阪市が一日につき1万円ずつ補償金を出す考えを示しました。

https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20200731/2000033056.html

このエリアを地図に落としてみました。

グーグルマップより

島之内・アメ村・千日前・日本橋等を除く、いわゆる「ミナミ」と呼ばれる地域の中心部がすっぽり入ります。心斎橋筋、そして戎橋は該当エリアのど真ん中です。

大阪ではミナミでの感染者が突出しています。キタ(梅田・北新地周辺)と比べると、5倍程度の差が生じています。

http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/38215/00368204/siryou2-2.pdf

大阪府や大阪市からの発表を注意深く見ていれば、感染者がミナミで多発しているのは容易に把握できました。

実は1カ月ほど前にクラスターが生じた「ミナミのバー」だと推測されている店舗は、このエリアの中心部にあります。他にも感染者が発生した複数の店舗がこのエリア内に存在しています

今後、ミナミの特定エリアは実質的に緊急事態宣言下に近い状況に置かれるでしょう。事実上、大阪府による「コロナ蔓延宣言」です。

明日以降、このエリアを中心とするミナミの人出はめっきり減少するでしょう。ハイリスクな行動を控えていた人間はもとより、リスク中立的な人間も足が遠のきそうです。

第1波において大阪府等が営業時間の短縮等を要請したのは、緊急事態宣言が発出される2週間ほど前の3月下旬でした。

より厳しい営業時間の短縮要請や外出自粛要請が相まって、大阪府内の感染者は徐々に減少していきました。

この効果は1~2週間後、つまりお盆の直前に現れてきます。感染者が減少したらもうしばらく継続、増加したらより厳しい措置が行われるでしょう。