死亡した常慶唯雅ちゃん、https://www.fnn.jp/posts/00048897HDK/201911081931_livenewsit_HDKより
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(1/17追記)
父親の初公判が行われました。父親は「暴行を加えていない」と無罪を主張しています。なお、母親は懲役8年が確定しています。
2018年に福岡県田川市で1歳4カ月の男児が医師の診察を受けずに低栄養状態で死亡し、遺体にエアガン発射によるとみられるあざが多数見つかった事件で、傷害と保護責任者遺棄致死罪に問われた父親で無職、常慶(じょうけい)雅則被告(27)は16日、福岡地裁(冨田敦史裁判長)で開かれた裁判員裁判の初公判で「違います」と起訴内容を否認した。弁護側も「暴行を加えていない」などとして無罪を主張した。
検察側は冒頭陳述で、亡くなった三男唯雅(ゆいが)ちゃんの全身にあった多数の円形の傷は、被告方で見つかったライフル型エアガンから発射されたBB弾によってできたと指摘。エアガンを購入した被告は趣味で使うなど操作方法に唯一習熟しており、他の家族は使いこなせなかったと主張した。
また、唯雅ちゃんは遅くとも18年10月には重度の低栄養状態に陥ったのに、病院に連れて行かず自宅で放置したと説明。唯雅ちゃんは痩せ細って衰弱するなどしており「養育者であれば容易に気付くものだった」と強調した。死亡時の体重は生後2カ月相当だった。
一方、弁護側は、被告は暴行を加えておらず、唯雅ちゃんは保護が必要な状態という認識はなかったと反論。「犯罪の証明がない時は無罪としなければならない」と訴えた。
起訴状などによると、常慶被告は18年11月下旬、唯雅ちゃんに対し、エアガンでBB弾を至近距離から多数回発射する暴行を加え、全身に全治3週間の円形の傷を負わせた。更に妻の藍(あい)受刑者(27)とともに、重度の低栄養状態に陥り、肺感染症を発症した唯雅ちゃんを医療機関に受診させず、同12月に急性呼吸不全で死亡させたとされる。
藍受刑者は22年3月、保護責任者遺棄致死罪で懲役8年の福岡地裁判決を受け、その後確定している。確定判決では、常慶被告が唯雅ちゃんをエアガンで多数回撃ったと認定。藍受刑者は傷害罪に問われていない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4773be42f471ac2a26c2106e6bc882ce88fa7d2c
ここ数年の同種事件を踏まえると、求刑は懲役15年、宣告刑は懲役12年前後になると考えられます。傷害罪に問われていない母親が懲役8年と(他の事件より)やや重い判決だったので、父親への宣告刑も同様に重くなるでしょう。
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(11/27追記)
今月末に勾留延長期限を迎えると同時に、両親を再逮捕する方針です。
エアガンで虐待の両親 再逮捕へ
福岡県田川市で1歳の息子にエアガンを発射しけがをさせたとして逮捕された24歳の両親について、警察は、息子への十分な養育を怠り、病院に連れて行くなどの適切な措置を取らずに肺炎で死亡させたとして、27日にも保護責任者遺棄致死の疑いで再逮捕する方針を固めました。
福岡県田川市伊加利の自営業、常慶雅則容疑者(24)と、妻の藍容疑者(24)は、去年11月、自宅で、当時1歳で3男の唯雅くんにエアガンを何度も発射し、全治3週間のけがをさせたとして傷害の疑いで逮捕されました。
警察の調べに対し、2人は傷害の容疑を否認しているということです。
唯雅くんは、翌月に肺炎で死亡しましたが、警察は常慶容疑者ら両親が日常的に唯雅くんへの十分な養育を怠っていたほか、病院に速やかに連れて行くなどの適切な措置を取らずに死亡させたとして、保護責任者遺棄致死の疑いで27日にも再逮捕する方針を固めました。
警察によりますと、当時の唯雅くんの体重は、平均よりも4キロほど少ないおよそ6キロだったということで、警察は、死亡するまでの養育の状況についてさらに詳しく調べています。
https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20191127/5010006208.html
エアガンによるケガと肺炎による死亡を別々に評価し、それぞれの容疑で逮捕する形でしょうか。
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信じられない事件が起きました。
福岡県田川市で両親が1歳男児(三男)にエアガンを何度も発射してケガを負わせ、最終的には肺炎で死亡しました。
傷害の疑いで両親が逮捕されました。
https://www.youtube.com/watch?v=krrKTH3pT2M
1歳男児をエアガンで撃ったか 両親逮捕 全身にあざ
2019年11月6日 21時08分
去年11月、福岡県田川市で当時1歳の息子にエアガンを何度も発射しけがをさせたとして24歳の両親が傷害の疑いで逮捕されました。息子は翌月に肺炎で死亡し、全身には数十か所のあざが残っていたということです。警察の調べに対し、2人は容疑を否認しているということです。
逮捕されたのは福岡県田川市伊加利の自営業 常慶雅則容疑者(24)と妻の藍容疑者(24)です。
警察によりますと、2人は去年11月、自宅で当時1歳で三男の唯雅くんに向けて、エアガンの弾を何度も発射し全治3週間のけがをさせたとして傷害の疑いが持たれています。
去年12月、藍容疑者からの「息子が心肺停止だ」という通報で唯雅くんが救急搬送された際、救急隊員が全身のあざを確認して警察に連絡したということです。
唯雅くんは通報から1時間半後に病院で死亡が確認されました。
警察によりますと死因は肺炎だったということです。
自宅からはライフル型のエアガンが複数、押収されたほか、唯雅くんには顔や全身にエアガンで撃たれたような丸いあざが数十か所、残っていたということで、警察は日常的な虐待があったとみて捜査するとともに死亡したいきさつを詳しく調べています。
警察の調べに対し、2人は「エアガンで撃ったことはない。お互いが子どもを撃っているところも見たことはない」と供述し、容疑を否認しているということです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191106/k10012166901000.html
両親は共にfacebookアカウントを所有しています。ただ、不思議なことに、子供の写真が全く掲載されていません。
常慶雅則
https://www.facebook.com/people/%E5%B8%B8%E6%85%B6%E9%9B%85%E5%89%87/100003122144319
常慶 藍
https://www.facebook.com/profile.php?id=100006695262148
一家は福岡県田川市伊加利の県営団地(田川中央団地県営住宅600棟~1000棟のいずれか)に住んでいました。事件現場も同じです。
死亡した唯雅くんへ発射したのは、ライフルタイプのエアガンでした。1発撃つ毎に引き金を引く物では無く、引き金を引き続けている間は連続して発射されるタイプです。
自宅にはこうしたエアガンが複数あったそうです。
逮捕された常慶雅則容疑者は「長男が撃った」と否認しています。
警察の調べに対し、2人は「エアガンで撃ったことはない」などと容疑を否認しているということです。
警察によりますと、2人は当時、唯雅くんを含む3人の子どもと合わせて5人で暮らしていて、逮捕前、警察に対し、常慶容疑者が「3歳の長男がエアガンで撃った」などと説明していたということです。
自宅から押収された複数のエアガンはいずれも両手で構えて使うライフル型で、警察は3歳の子どもが正確に狙いをつけて発射するのは難しいとみています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191107/k10012167111000.html
しかし、長男は「パパが撃った」と証言しています。
警察は自宅から押収した複数のライフル型のエアガンは、3歳の子どもが正確にねらいをつけて撃つのは難しいとみて捜査を進めていて、その後、長男が警察や児童相談所に対し「パパが撃った」と話していることが関係者への取材でわかりました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191108/k10012169231000.html
両親を巡っては、以前から児童虐待の恐れが心配されていました。近所に怒鳴り声や泣き声が響き渡っていたそうです。
近くに住む中学生は「1年くらい前に常慶容疑者の自宅の辺りから、女性のどなり声や幼い子どもの泣き声を何度も聞いたことがあります。午前8時ぐらいや夕方に聞くことが多く、団地に響き渡るくらい大きな声だったので怖かったです」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191107/k10012167111000.html
事件前から何度も児童相談所へ通報が寄せられ、職員が何度も訪問していたそうです。
時には長男のほっぺが腫れている事もありましたが一時保護せず、三男が死亡するまで見守りを継続しました。
児童相談所によりますと、事件の1年ほど前の去年1月、当時3歳だった長男のほっぺが腫れているという通報を受け職員が自宅を訪問しましたが、藍容疑者と長男が「遊んでいて壁にぶつかった」と話したことなどから一時保護は行わず、見守りを続ける対応を取ったということです。
その後、去年12月に唯雅くんが亡くなったあと、警察から「虐待の疑いがある」という連絡を受け、長男と0歳の長女の2人を一時保護したということです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191107/k10012167561000.html
ただ、児童相談所は長男への虐待を気に掛ける反面、死亡した三男への虐待は見落としていました。
2回目の面会は4か月後の去年5月に行われました。
当時、長女を妊娠していた藍容疑者が妊婦検診を受けていないと、保健所から連絡を受けて、児童相談所に呼びました。このとき、児童相談所は唯雅くんの存在については把握していましたが、藍容疑者が連れてきていた長男の様子を確認しただけで、唯雅くんへの虐待は疑わず、面会もしなかったということです。https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191107/k10012168181000.html
田川児相・田川市・県警等で構成される要保護児童対策地域協議会(要対協)では、長男を「要保護児童」と見做していました。田川市職員が定期的に家庭訪問を行いました。
児相によると、昨年1月、長男の「ほっぺたが腫れていておかしい」と情報提供があった。職員2人を自宅に派遣して確認したところ、母親の藍容疑者と長男がいずれも「壁にぶつかった」と説明。不審な点も確認できなかったため「問題はない」と判断したが、児相や田川市、警察などの関係機関が対応を話し合う要保護児童対策地域協議会(要対協)で一家について情報共有し、市職員が定期訪問することになった。
ただ、田川市の行動は緩慢だったとの指摘もあります。
昨年7月に近隣住民から田川市へ通報がありましたが、10日前に面会を行ったとの理由で家庭訪問を行いませんでした。何度かあった面会の機会にも、あざや虐待の痕跡を見つけられませんでした。
この事件を受け、7日午後、田川市が会見を開きました。それによりますと、去年7月、市民から匿名の電話で「家から子どもの泣き声がしないし、姿も見かけない」という通報が市に寄せられたということです。
これに対し、市は「その10日ほど前に家族と面会しており虐待を疑わせるケースではない」と判断し、自宅を訪問するなどの対応は取らなかったということです。
また、通報から20日後に唯雅くんを連れた藍容疑者が市役所を訪れ、保健師が確認しましたが、あざはなく、虐待の疑いもなかったということです。
田川市は「虐待を疑わせる内容はなく、対応に不適切な部分はなかった」としたうえで、「事件を重大なことと受け止め検証していきたい」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191107/k10012168031000.html
田川児童相談所は長男への虐待ばかりを警戒し、そして田川市は虐待行為自体を認識していなかった恐れが強いです。
一家は両親と子供3人(4歳長男・昨年11月に死亡した1歳三男(当時)・長女(1歳)・今年7月に産まれた次女(0歳))の6人家族でした。
不妊で悩んでいる方に取っては、羨ましいぐらいの子だくさんです。しかし、両親には子供を養って育てていく能力が欠けていました。
また、次男は以前に乳幼児突然死症候群(SIDS)で死亡しました。が、福岡県警は事件性が無いと判断しました。
次男の死因は、うつぶせで就寝中に発症することが多い乳幼児突然死症候群(SIDS)だった。県警は当時、事件性がないと判断していた。
今となって考えると、本当に事件性が無かったのか疑わしい事案です。長男や三男のみを虐待し、次男は虐待しなかったとは考えにくいです。
三男が肺炎の繋がったのは、低栄養でした。育児放棄(ネグレクト)の疑いも持たれています。
福岡県田川市で2018年11月、当時1歳の三男にエアガンを発射しけがをさせたとして、傷害の疑いで両親が逮捕された事件で、三男が翌12月に肺炎で死亡する前、病院で診察を受けていなかったことが7日、県警への取材で分かった。死亡時の体重は平均を下回っており、県警は育児放棄(ネグレクト)がなかったかなどを慎重に調べる。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51883600X01C19A1CE0000/
子供に罪はありません。
しかし、育児能力が欠如しているにも関わらず次々と出産する両親に対して、行政等が無尽蔵に手助けすべきかは悩ましいです。
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(11/10追記)
育児放棄(ネグレクト)の疑いが濃厚です。乳幼児検診を受診させず、保育所への入所も拒否していました。
福岡県田川市で昨年11月下旬、1歳4カ月の三男にエアガンを撃ち、けがをさせたとして両親が傷害容疑で逮捕された事件で、両親が病死した三男に市の乳幼児健診を受診させていなかったことが、捜査関係者への取材で明らかになった。市が子供たちを保育所に入所させるよう2回勧めたが、母親がいずれも断っていたことも判明。県警は育児状況と事件の関連性について調べる。
田川市は4カ月及び8カ月健診を行っているそうです。
捜査関係者によると、両容疑者は市が定める4カ月と8カ月の乳幼児健診を、唯雅ちゃんに受けさせていなかったという。
正当な理由無く乳幼児検診を受診させない家庭では、深刻な事態が進行している恐れが強いでしょう。育児放棄はその代表例です。
自治体が何度も繰り返して訪問等を行い、現状把握と適切な支援に繋げるべきです。
マンパワーと根気が必要な業務ですが、子供の健全な発達という観点からは極めて重要です。
恐らくは田川市は保育所へ入所させ、保育士等の目を利用した見守りを行いたい考えがあったのでしょう。仮に虐待等が行われても、保育士がすぐに気づいて自治体へ連絡できます。
少なくない虐待死事案は、保育所や幼稚園等を退園したり長期欠席する矢先に発生しています。
乳幼児検診の欠席と保育所等への入居勧告拒否、これは非常に重要なメルクマールです。