京都府大山崎町は大阪府との境にあります。大阪市や京都市の双方へ通勤できる、便利な場所です。

町内には羽柴秀吉と明智光秀が合戦を行った天王山や、サントリー山崎蒸留所があります。自然も豊富にあり、子育てするには絶好の環境と言えるでしょう。

この町を揺るがし続けてきたのは、「公立保育所の民営化」でした。これを進める現職町長(自民党・立憲民主党・国民民主党・公明党が推薦)に対し、反対する新人(共産党が支持)が選挙戦を挑みました。

結果、新人が初当選を果たしました。

京都・大山崎町長に新人前川氏 4党推薦の現職を破る

 任期満了に伴う京都府大山崎町長選は21日投開票され、無所属新人の前町議前川光氏(62)が、無所属現職の山本圭一氏(45)=自民党、立憲民主党、国民民主党、公明党推薦=に競り勝ち、初当選を果たした。

 前川氏は、共産党が支持を表明していた。3公立保育所の堅持を主張し、子育て環境の整備や行財政改革を公約に掲げた。まちづくりを議論する「住民委員会」の設置を中心に、町民が参加する町政への転換を訴えて支持を集めた。

https://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20181021000133

争点の一つとなったのは、「子育て環境の整備」でした。公立保育所の民営化・小学校の学童保育やプールの移転を進めたい現職に対し、新人がこれに反対すると主張しました。

共産党のみが支持する新人が各党が相乗りする現職を破るのは、異例の事態です。それだけ現職が進めていた子育て環境の整備に対する反発が強かったのでしょう。

当選後、新町長は即座に「公立保育所を存続させる、来年度の新入園児の募集を行う」と表明し、各部署へ指示しました。

保育所民営化にはメリットとデメリットがあります。どちらが望ましいとは一概に言い切れません。

ただ、民営化によって在園児の保育環境が大きく変わるのは事実です。在園児や潜在的入所者の保護者が納得するまで何度も丁寧な説明を行い、移行に伴うデメリット(特に環境の変化)を最小限に抑える必要があります。

十分な説明なくして行おうとした子育て環境の整備に対し、当事者たる保護者等の不満が爆発した構図と言えるでしょう。

大阪府阪南市でも新たな市長が就任し、巨大こども園の着工に待ったが掛かりました。

【阪南市・巨大こども園】反対・再検討を主張した新人が当選、現職市長は落選

子育て環境の整備を決定するのは首長・議会です。「有権者が納得しない子育て政策を打ち出すと、選挙で落ちる」というプレッシャーを掛けるのは重要です。子育て世帯の方は選挙へ行きましょう。