大阪市公文書館内(西区)と中央区森ノ宮中央1丁目の市有地を利用した、保育送迎バス事業の事業者が選定されました。以前に「できれば再考を」と指摘した事業です。

送迎先が不思議な保育送迎バス事業、できれば再考を

選定されたのは、大阪市東成区深江北1丁目に本部がある「小市福祉会」です。同地で小市保育園を運営しています。

学識経験者等からなる大阪市社会福祉審議会児童福祉専門分科会保育事業認可前審査第2部会の審査意見をふまえ、本市が決定した大阪市保育送迎バス事業の実施予定法人を公表します。

実施予定法人
社会福祉法人小市福祉会

大阪市公文書館大阪市公文書館森ノ宮中央1丁目保育所用地
施設名称(仮称)なにわのもり北堀江保育園(仮称)なにわのもり保育園
施設種別小規模保育事業所A型保育送迎ステーション認可保育所
定員12人24人137人
定員内訳0歳3人、1歳4人、2歳5人3歳8人、4歳8人、5歳8人うち送迎利用者24人
3歳8人、4歳8人、5歳8人
うち送迎利用者以外113人
0歳9人、1歳18人、2歳20人、
3歳22人、4歳22人、5歳:22人
開設時期平成30年10月1日平成31年4月1日平成31年4月1日

http://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000412207.html

同保育園は定員286人と大規模なのが特徴的です。その為か、以前から児童送迎用バスを運行しています。バスには保育士も同乗しているそうです。

保育士Fさんの1日
バスに乗って、子ども達のお迎えに行きます。バス登園の子ども達に挨拶・視診・触診をします。9:00まで。バスに乗らない日は門に立って、子ども達の登園を見守ります。笑顔で挨拶すると朝から爽やかな気分になります。

http://www.koichihoikuen.jp/article/15038397.html

バス運行に関するノウハウを有している点が、選定プロセスにおいて評価されました。

実際にバスを運行していることを踏まえ、保育送迎バス事業の内容や課題を十分に 理解して計画していることが評価できる。
http://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/cmsfiles/contents/0000412/412207/shinsaiken.pdf

とは言え、保護者目線としては不安が払拭しきれません。特にバス送迎を利用する3-5歳児です。移動中の体調管理等は保育士が適切に管理されるでしょう。

しかし、保育所自体が西区から離れた中央区森之宮にあります。保護者の目が全く届きません。先生や他の保護者との情報交換(雑談)もしづらいでしょう。休日に行われる行事(運動会等)に出席するのも大変です。

また、森之宮に設置される本園の定員は137人です。その内、西区から送迎される児童は24人に過ぎません。大半の児童は森之宮周辺に住んで登園するでしょう。

少数派のバス送迎組、しかも保護者が保育所へ迎えにこないとあっては、疎外感を感じるケースが少なくないでしょう。卒園後は、一度も保育所へ顔を見せない・遊びに来ない児童が大半ではないでしょうか。

今回採用された保育バス送迎事業は、西区における保育所不足という大人の事情を子供に押しつけています。少し残念です。