その1に引き続き、その2では各区毎を相対比較していきます。

130527-02
待機児童数(区別・年齢別)より(一部追加)

区別の入所等実績です。
平均値より2割高い部分はオレンジ色、2割低い部分は水色で着色しています。
保留率は市内中心部の北・都島・福島・中央・西区が高く、また此花・浪速・東淀川・鶴見・阿倍野の高いさも目立ちます。
ここでは福島の保留率42.2%が群を抜いています。
保育所在籍率は31.2%と決して高くなく、市内で最も保育ニーズが伸びている区の一つだと考えられます。

一方、大正・東成・生野・城東・東住吉・平野・西成は低い値です。
こうした区は保育所在籍率が既に高く、多くの保育ニーズを既に満たしている為だと考えられます。

保留率から競争倍率は概ね分かります。
しかしながら、入所させるのが実際にどれだけ難しいか、具体的にはどれだけの点数が必要なのかは読み取れません。
大阪市は今年から保育所毎の入所者点数を公開しています。
このデータを基に、まずは区毎の状況を探っていきます。

130527-03
各保育所入所状況(北区~西淀川区)(東淀川区~西成区)より作成

大阪市HPで公開されている資料は個別の点数ではなく、ある点数帯に何人いるかという形式で表記されています。
そこで、とある点数帯の入所者は全て中間値(191点~200点ならば195.5点)と仮定して計算しています。
「平均」は区毎の新規入所者の平均点を、「上位90%」はどの点数帯で新規入所者の点数上位90%に達したのか、つまりおおよその入所最低点を表しています。

01
白地図に色分けしました。
市内中心部がオレンジ色に染まっています。
こうした地域では基準点数が少なくとも180点、安心して入所させるには200点が必要でしょう。

一方、保留率が同じく高かった此花・浪速・東淀川・鶴見は緑~水色です。
こうした地域は保育ニーズ・保留率が高いが、入所に必要な点数はさほど高くない、と言えるでしょう。

引き続き、区毎・保育園毎の状況を探っていきます。
(次回に続く)