この時期は一斉入所申込に掛かる書類収集や作成に追われている方が多いかと思います。
提出する書類は入所選考や面接で用いられるので、正しくしっかりと記入する様にして下さい。
申込期間が終了した後、入所面接の傾向と対策?をまとめる予定です。
今回は入所後に戸惑った事の一つ、「意外だったお迎え事情」についてです。
意外だったのは我が家ではなく、他の園児達の事です。
具体的には「多くの園児は意外と早い時間に降園していた」のです。
(なお、以下の内容はあくまで一保育所での内容であり、お住まいの地域や保育所によって事情は大きく異なるかと思われます。)
入所前は「大半の家庭がフルタイム共働きで迎えに来るのは18時や19時頃」と思っていたのですが、実際には18時前後に迎えに来る家庭は意外に少なく、多くの園児は16時~17時頃に降園していました。
最大の理由は「祖父母のお迎え」でした。
両親はお迎えの時間に間に合う様に帰宅できず、お迎えやその後の世話を同居や近居の祖父母が行っているパターンです。
子育てにあたって最も頼りになるのは近所の祖父母としばしば言われます。
両親がフルタイムで働いてしっかり稼ぐ一方、祖父母が子供の面倒を見るのは理想的な形かもしれません。
次の理由は「夕方にお迎えできる範囲の時間で働いている」という事情でした。
パートタイム・自営業・時短勤務等、様々な形があるでしょうが、意外にも16時~17時のお迎えに両親のいずれかが来ているパターンも多いです。
入所基準点が高い保育所であっても入所後に転職等をして勤務時間が短くなり、早めに迎えに来ている方もいるでしょう。
無視できない割合だったのは「育休中のお母さん」というパターンです。
上の子が大きくなるにつれ、徐々に第2子・第3子が産まれる家庭が増えていきます。
お世話になっている保育所は一人っ子は多くなく(第1子が0~2歳児を除く)、2人兄弟や3人兄弟という家庭が比較的多いです。
となると、上の子が在園している間に第2子が産まれるケースが専らです。
こうしたケースでお母さんが育休を取ると、上の子は退園させられてしまうのでしょうか。
違います。
「育児休業の対象となる児童の満1歳の誕生日が属する年度の3月31日までを限度として、育児休業期間中も引き続き保育の実施を行うことができる」が答えです。
大阪市保育所入所に関する事務取扱要綱に回答が掲載されています。
(育児休業取得者の取扱い)
第9条 保護者が育児休業等を取得した場合において、育児休業取得以前から保育所に入所している児童について、保護者から保育の実施の継続の申立があったときは、保護者の諸事情を確認のうえ、児童福祉の観点から必要があると認める場合には、育児休業期間中も引き続き保育の実施を行うことができる。この場合の保育の継続実施期間は、原則として育児休業の対象となる児童の満1歳の誕生日が属する年度の3月31日までを限度とする。ただし、当該児童について、育児休業終了日以前の日を入所希望日とする入所申込みが行われている又は行う意思があることを条件とする。
大阪市保育所入所に関する事務取扱要綱
仮に退所したとしても、育児休業の対象となる児童と同時に入所を申し込む場合は、選考基準点が大きく加算されます(+8点)。
ただ、少なくとも周囲では育児休業取得による退所した児童は知らないので、恐らくは多くの児童は引き続き入所していると推測されます。
こうした場合、お世話になっている保育所では延長保育等は認められず、原則として16時までのお迎えとなっています(保育所によって異なるかもしれません)。
なので、16時前には乳児を連れた育休中のお母さんが保育所に集います。
これらが入所後に気付いたお迎え事情でした。
児童によって登園・降園時間はバラバラで、さぞ現場の保育士さんは苦労しているでしょう。
一方、待機児童問題で苦しんでいる方の立場からは、「祖父母が面倒を見られたり、勤務時間が短くなったり、育児休業を取得しているのであれば、継続入所審査を厳格に行い、場合によっては退所させるべきだ」という意見もあるかもしれません。
誰もが納得できる解決策があれば良いのですが、なかなか難しそうです。