通っている幼稚園や保育所から何かしらの「手作り品」の作成を求められた経験はありますか?

4月の幼稚園や保育園の入園時期。新しい一歩を踏み出したわが子の姿に胸を熱くした保護者も多いだろう。入園や進級に際して2、3月に開かれた説明会で「手作り品」の準備を求められ「大変だった」という声をよく聞く。子供が使うシーツやエプロン、スモック(遊び着)などを「手作りで」と園から求められることが多いからだ。最近は、写真中心のSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)への手作り品の投稿も盛んで、参考になると好評の半面、「こんなに上手に作れない」というプレッシャーから、手作り品の“外注”も多くなっている。そもそも手作り品を外注したら、「親による手作り」ではなくなってしまうのだが…。

(中略)

時代は変わったのに30年、40年前と変わらず、母親の手作りを求める保育園や幼稚園とのずれを感じる一方、自分の手で子供のものを「作りたい」と思うのも親心。手作り品には、既製品にはない温かみがあるからだ。少しだけでも作っているところを子供に見せ、完成したものを手にすれば、喜びもひとしおだ。それができない場合に、裁縫やミシンが得意な親戚やママ友、近所の知人など育児の“ネットワーク”を築く機会にするといい。時間をかけて作った持ち物には、目に見えない大事なものを伝える「力」があるはずだ。
http://www.sankei.com/premium/news/150412/prm1504120029-n1.html

我が家がお世話になっている保育所では、手作り品の準備を求められた記憶はありません。
様々な手作り品が必要ではないかと身構えていたので、逆に拍子抜けしたぐらいです。
手作りしたのはエプロンや小さな荷物袋等、持ち物の一部だけでした。
持ち物の殆どは、園経由や量販店等で購入した既製品です。

記事で取り上げられている、掛け布団・敷き布団用のシーツの手作りは驚きです。
指定サイズのシーツが市販されていない布団は、いったいどうやって準備したのでしょうか(まさか布団は独自品?)。

記事や実体験から感じるのは、幼稚園・保育所の幹部職員と現代の親世代との「ズレ」です。
多くの幼稚園や保育所が設立された数十年前は今の様に既製品が簡単に手に入る時代ではありませんでした。
手作り品は当然の前提だったのでしょう。

しかし、現在は手作り品より遙かに出来がよい既製品が安価かつ容易に入手出来ます。
amazon.comのベビー&マタニティストアなどで注文すれば、翌日には届けられるでしょう。
経済面や労力から見ると手作り品は全く割に合いません。

こうした観点から保育所に改善等を求めても話が噛み合わない、という話はしばしば聞きます。
主に40歳前後が中心である親世代と、幼稚園や保育所で長年に渡って働いてきた50代の幹部職員、感覚の違いは仕方ないでしょう。

ただ、たとえ感覚が異なっているとしても、親世代の忙しさは理解して欲しい所です。
特に保育所を利用している世帯は育児・家事・仕事で精一杯という家庭は少なくないでしょう。
ギリギリの時間配分で生活している所に手作り品を要求されても困ってしまいます。

時代背景や保護者からのニーズに応え、幼稚園や保育所も少しずつ変わっていって欲しいと痛感します(難しいのが実情ですが)。