2026年度保育所等一斉入所申込状況分析、第9回は都島区です。

※10月28日に発表された数字に基づきます。保育士等優先利用数は申込者数に含んでいます。


昨年と比較し、入所倍率が0.1倍以上増加した箇所はオレンジ、逆に0.1倍以上減少した区は水色、また入所倍率が2倍を超えた箇所は赤で表示しています。

募集数大幅減、1-2歳児入所が急激に難しく

近年の都島区は申込数・募集数が共に安定的に推移していました。数年前に数多くの新設保育所等を設置して以来、入所倍率は隣接他区より低い水準を保っていました。

しかしながら、今年は状況が大きく変わりました。申込数は前年から大きく変わっていません。変わったのは募集数です。

区全体の申込数は前年より16人増の1139人、募集数は129人減の528人でした。入所倍率も0.82倍から1.05倍へと急上昇しました。募集数の減少数や入所倍率の上昇幅は市内で突出しています。未だ入所倍率は市内平均1.01倍と同程度ですが、昨年より入所するのが難しくなっています。

募集数が大きく減少したのは1歳児と2歳児です(5歳児も大幅減だが影響は殆ど無い)。

1歳児は申込数が8人増、それに対して募集数は36人も減少しました。入所倍率も1.41倍へと急上昇しました。100人近くの入所保留児童が生じかねない見通しです。

最も減少幅が大きいのは、2025年度に新設されたトレジャーキッズだいとう保育園の8人でした。新設初年度は下の年齢からの持ち上がりがいないので、定員上限まで外部募集できます。しかし2年目からは下の年齢からの持ち上がりがある為、その人数を控除して募集します。

次いで大きかったのは、なのはな保育園の6人でした。同園は2025年度一斉募集から0歳児募集数を9人から12人へと増やしました。0歳児定員が3人増えた分、1歳児での募集数が減少した格好です。残り3人分の減少理由は不明です。

それ以外には5か所の保育所等が募集数を3~4人減少させています。理由の一つとして推測できるのは「保育士の不足」です。保育に必要な保育士を採用できず、最低基準を満たす為に縮小運営を強いられるものです。

こうした保育所等では十分な人数の保育士が採用できたタイミングで追加募集を行う事があります。一斉募集での募集数を増員する事もあれば、年度途中に数人を募集する事もあります。

2歳児は申込数が10人増、募集数が20人も減少しました。入所倍率は0.85倍から1.37倍へと急騰しました。昨年は申込者全員が入所出来た計算ですが、今年は約20人が保留となりかねません。

1歳児と同じく、トレジャーキッズだいとう保育園での2歳児募集数が9人も減少しています。新設2年目の反動です。

次いで友渕児童センターが6人も減らし、2歳募集数が0人となってしまいました。同園は都島友渕乳児保育センターの卒園児が3歳児クラスから合流します。分園もあります(児童センターと一括募集?)。2歳児から外部募集を行う必要がなくなってしまったのでしょうか。詳細は不明です。

また、都島区では(社福)都島友の会が数多くの保育所等を運営しています。「○○児童センター」「○○乳児保育センター」という名称が目印です。

同会が運営する保育所等は毎年数多くの第1希望が集まっています。同区ではこうした保育所等が実施している保育が一つの基準となっていると感じてます。

<募集数にも要注意、旭区からの申込も?/h3>
年齢別・保育所等毎に見ていきます。

0歳児入所倍率は0.71倍と低くなっており、保育所等毎の入所倍率も高くありません。大半の保育所等が1倍前後です。多くの児童が第1希望で入所出来るでしょう。羨ましい限りです。

例外はアスクうんだい保育園と御幸保育所です。特に御幸保育所は募集数3人に対して、保育士優先枠1人を含む10人が第1希望として申し込んでいます。実質的な募集数は2人のみです。きょうだい加点がある児童で充足する可能性が濃厚です。

1歳児は一変します。入所倍率は1.41倍です。0歳児のほぼ2倍です。

入所倍率が2倍を超えたのは、アスクうちんだい保育園・子ロバ保育園・ひがみや児童センター・都島児童センター・都島友渕乳児保育センター・友渕児童センター・うれしい保育園都島・内代まつのはな保育園・うれしい保育園都島本通でした。

区全体の入所倍率が高いのに加え、これらの保育所等の1歳児募集数は10人を下回っています。入所倍率が上がりやすい構造となっています。

特に入所倍率が高く、もしくは保育士等優先枠の申込がある保育所等は細心の注意が必要です。アスクうちんだい保育園・子ロバ保育園・都島友渕乳児保育センター・友渕児童センター・うれしい保育園都島・うれしい保育園都島本通が該当します。

これらの保育所等ではフルタイム共働きであっても入所出来ない児童が多発するでしょう。きょうだい加点があっても楽観できない保育所等もあります。

2歳児クラスも同様です。多くの保育所等では募集数が1-3人と少ないのに加え、保育士等優先枠の利用で事実上決まってしまった保育所等もあります。きょうだい加点ある児童が申し込んでいる保育所等もあるでしょう。

「どうしても2歳児クラスで入所したい」と考えている方は、募集人数が多い保育所等を中心に検討して下さい。

最後に大阪市内で保育所等へ入所するのが難しい、隣接する旭区の影響を検討します。

旭区は入所倍率が高く、保育所等の設置場所に偏りがあります。同区の西部や南部に住んでいる方は都島区の保育所等の方が入りやすく、利便性も高いというケースが少なくないでしょう。

旭区から通いやすい場所にあるのは、トレジャーキッズだいとう保育園・うれしい保育園都島・御幸保育所・アスクうちんだい保育園です。

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いずれの保育所等も申込者が多く、入所倍率は非常に高い数字となっています。旭区からの申込が一定程度を占めるのではないかと考えています。

今後の予定&運営支援のお願い

今年も各区毎の申込状況等を分析し、様々な情報等を掲載する予定です。次回は西区を予定しています。

「○○区の情報を早く知りたい」「××保育所は昨年より入りやすいの?」等のリクエストがありましたら、記事へのコメントや問い合わせからお寄せ下さい。

皆様に運営支援へのご協力もお願いしています。必要な育児・生活・事務用品等がありましたら、ウェブサイト上に設置している楽天リンクらご購入頂けると幸いです。