2026年度保育所等一斉入所申込状況分析、第6回は平野区です。
※10月28日に発表された数字に基づきます。保育士等優先利用数は申込者数に含んでいます。
昨年と比較し、入所倍率が0.1倍以上増加した箇所はオレンジ、逆に0.1倍以上減少した区は水色、また入所倍率が2倍を超えた箇所は赤で表示しています。
1歳児募集数428人、0歳児募集数204人
平野区の申込数は前年より21人減の970人、募集数は78人減の1095人となりました。募集数が大きく減少したのは3歳児や4歳児です。4歳児は申込数に対して明らかに課題だった募集数を実情に合った水準まで減らしましたが、申込者に大きな影響はありません。
3歳児は募集数を減らした影響で入所倍率が跳ね上がると思いきや、それ以上に申込数が減りました。昨年の3歳児申込数が多すぎたのか、2年前の申込数に戻りました。
申込者に影響が出かねないのは1歳児です。募集数は23人増えましたが、申込数が38人も増加しました。入所倍率が1.08倍か1.11倍へと上昇しており、昨年よりやや入所しにくくなりました。
平野区で特徴的なのは0歳児入所倍率の高さです。当ウェブサイトでは一部の区の1歳児募集数が少なすぎる旨を指摘しましたが、反対に平野区は0歳児募集数が非常に少ないです。1歳児の半数以下しかありません。入所倍率ベースでも大きな違いはありません。
その反面、1歳児は相対的に入所しやすくなっています。「1歳児からは難しいから、育児休業を切り上げて0歳児で入所する」という考えは当てはまりません。
良好な保育所等事情、第1希望は分散、保育士優先枠に要注意
年齢別に見ていきます。
0歳児入所倍率が2倍を超えたのは、さくらんぼ保育園・すぎな保育園・加美第2保育所・平野ひだまり保育園(地域型保育)でした。0歳児入所倍率がやや高めという事もあり、一部の保育所等には多くの第1希望が集中しています。
平野区は他区よりやや低い点数で入所が決定する方が多い地域ですが、募集数が多くて第1希望が多い保育所等へ入所するには高い点数が求められます。フルタイム共働き以上の点数がなければ、こうした保育所等へ入所するのは難しいのが実情です。
同区で注意が必要なのは、保育士等優先枠を利用した申込者です。平野区全体では29名が利用しており、入所倍率が高い保育所等を希望している方が多いです。入所調整では優先枠の利用者が真っ先に内定し、それ以外の申込者が残った枠内で調整されます。
0歳児ではすぎな保育園で2名、カリーノ保育園で3名が優先枠で申し込んでいます。これらを除外して考えると、すぎな保育園0歳児は募集数7人に対して第1希望18人、カリーノ保育園は募集数7人に対して第1希望14人となります。見た目以上の高倍率となります。
1歳児入所倍率は1.11倍と抑制的な数字となっています。入所希望者の大半は内定する見通しです。0歳児と比べて募集数が非常に多い保育所等が多く(特に公立園)、全体の募集数を引き上げています。
入所倍率が2倍を超えたのは、アルマ保育園・いちょうベビーセンター・カリーノ保育園・西喜連保育所のみでした。
ここでも保育士等優先枠に注意が必要です。カリーノ保育園は2名、西喜連保育所は3名が利用しています。これらを除外した実質倍率は、何らかの加点がなければ難しい水準まで跳ね上がります。
それ以外は第1希望が満遍なく散らばっています。平野区は地域型保育事業が非常に少ないのも特徴の一つです。他区では6年保育を行う保育所等に第1希望が集中する現象が起きています。しかし平野区は無縁です。
2-3歳児も区全体での入所倍率は1倍を下回っています。募集数が少ない一部の保育所等に第1希望が集中していますが、希望する保育所等のいずれかに入所出来る可能性が高いでしょう。
1歳児募集数の多さや地域型保育事業の少なさという点において、平野区の保育所等事情は数字以上に良好だと感じました。こうした状況は今後も続くと見込まれます。
今後の予定&運営支援のお願い
今年も各区毎の申込状況等を分析し、様々な情報等を掲載する予定です。次回は住之江区・城東区・都島区を予定しています(順序は前後します)。
「○○区の情報を早く知りたい」「××保育所は昨年より入りやすいの?」等のリクエストがありましたら、記事へのコメントや問い合わせからお寄せ下さい。
皆様に運営支援へのご協力もお願いしています。必要な育児・生活・事務用品等がありましたら、


