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(5/11追記)
大阪府が所得制限の撤廃を表明しました。
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新しい年となったにも関わらず、最近は先々の教育費負担に頭を痛める日が続いています。もともと1-2月は受験シーズンだったのに加え、岸田首相の「異次元の少子化対策」や小池東京都知事の「18歳まで5000円、第2子保育料完全無償」という発言が頭の中で響いています。
少子化対策の本丸は「若年(20代~30代)未婚者対策」です。一方、既に結婚・子育てしている世帯に対しては、教育費を中心とする育児費用の支援が重要となります。
我が家は保育料や小学生の教育費は一定のメドが立ちました。が、中学校以降の教育費は漠然かつ重い負担を見据えています。特に様々な選択肢がある高校や大学の教育費には恐れ戦いています。
子育てや教育に熱心な家庭が費用負担を懸念し、十分な教育を行いたいが為に教育費への不安がある世帯が子供の数を絞るのは本当に本末転倒な話です。
実際に直面するのはもう少し先の話ですが、気になっているのは「大阪府の私立高等学校等の授業料無償化制度」です。「完全無償化」や「一部世帯のみ無償化」といった様々な発言があったので、大阪府のウェブサイトから関連する資料を調べました。
「大阪府の私立高等学校等の授業料無償化制度」とまとめられていますが、2つの内容が組み合わさってできています。一つは国費で手当される「高等学校等就学支援金(就学支援金)」、もう一つは大阪府が手当する「私立高等学校等授業料支援補助金(授業料支援補助金)」です。
下記の表にある通り、国の支援制度に大阪府が一部上乗せしています。
ただ、全世帯の私立高校授業料が無償化されているわけではありません。世帯年収がおおむね590万円未満の世帯では授業料が無償となりますが、590万円以上の世帯では子供の人数や世帯所得によって授業料額が変わります。
https://www.pref.osaka.lg.jp/attach/11430/00366330/0614_mushokar4.pdf
https://www.pref.osaka.lg.jp/shigaku/shigakumushouka/shigaku_mushoka_r1.html
私立高校の授業料は本当に高いんですね。私は公立高校出身で、当時の授業料は月8000円程度と記憶しています。補助対象となる世帯年収で子供を私立高校へ通わせたら、授業料等の負担は極めて重いと感じます。大学どころか、教育資金を私立高校用に積み立てておく必要があるぐらいです。
こうした支援制度が出来るまでは、授業料等を子育て世帯が全て負担していたのにも驚きです。払うのに四苦八苦する金額です。おまけにこの後には大学進学が控えています。
補助制度の対象となるのは、世帯年収が910万円以下の世帯とされています。共働きしている子育て世帯でしたら、この金額を超えてしまう世帯も多いです。年収基準が辛いとも感じました。
反対に世帯所得が低い世帯にとっても厳しい面があります。補助されるのはあくまで授業料及び全生徒が一律に納付する物(施設整備費等の経常的納付金)のみです。修学旅行等の積立金・教材費・PTA会費・部活動費用等は対象外です。
私立高校はこうした授業料以外の費用負担も重いイメージがあります。無償化される授業料に魅力を感じて私立高校へ入学しても、それ以外の費用負担に親は押し潰されかねません。
例えば追手門学院大手前高校の場合、初年度納付金は1‚081‚200円です。100万円を超えます。国立大学の初年度納付金より高いです。
https://www.otemon-js.ed.jp/assets/admission/pdf/gakuhi2022_hs_1.pdf
また、大阪府の補助対象となるのは府内にある私立高校です。他府県にある高校は対象外です。府境を超えた受験を躊躇させてしまいます。
数年後の我が家の経済状況は全く読めません。無償化対象かもしれませんし、外れてしまうかもしれません。
ただ、無償化対象から外れてしまい、かつ私立高校へ進学した際の経済的負担は甚大です。大学4年間の教育費は覚悟していましたが、これに私立高校分が重なると無理です。
これに対し、大阪府立高校の授業料は月額9,900円です。保育所の保育料より安いです。
保護者の負担額は全く違います。子供は公立高校へ進学する様にと、自然な形で誘導していきます。公立高校入試を見越し、早い段階からしっかりと勉強させます。
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