先日公表された令和3年(2021)人口動態統計月報年計(概数)の概況には、令和3年中に新型コロナウイルス感染症による死亡者・死亡率が都道府県・政令市毎に掲載されています。

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai21/dl/gaikyouR3.pdf

昨年1年間にコロナウイルスで亡くなったのは15,756人(人口10万人当たり13.6人、以下同じ)でした。その内、大阪府民は2,666人(31.1人)でした。

死亡者が最も多かったのは東京都の2,804人でしたが、人口10万人当たりの死者は20.8人に留まっています。都道府県別の人口当たり死亡者が最も多かったのは大阪府でした。

政令市・東京都区部を見るとより深刻です。大阪市の死者は1,097人(39.9人)でした。おおよそ1日に3人が亡くなっていた計算です。人口当たりの死者が次いで多いのは神戸市、そして札幌市となっています。この順番は深刻な感染拡大や医療危機が叫ばれた、昨年の実感と一致しています。

一方で東京都区部(23区の合計)は2,045人(21.1人)でした。人口当たりのコロナ死者は、大阪市が東京23区の倍となります。

東京都区部と大阪市、東京都と大阪府でこれだけ多くの差が生じた理由は不明です。ただ、コロナは明らかに都会や繁華街で広がり易い傾向がありました。そして、大阪府・大阪市では数え切れないぐらいに「医療危機」「医療崩壊」という言葉が叫ばれました。

日本最大の大都会たる東京より大阪市の方が死亡率が明らかに高かったのには、何か理由がある筈です。

私の周囲ではコロナで亡くなったという話は聞きません(聞かなかっただけかもしれませんが)。しかし、この間に姿が見えなくなってしまった近所の高齢者は少なくありません。事情は訊くに訊けません。