(事故現場、グーグルストリートビューより)
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(4/15追記)
事故に関連し、3人乗り自転車のリスクを指摘した記事が掲載されています。
電動自転車で3歳児死亡 人気の3人乗り「5センチ」に潜むリスク
https://digital.asahi.com/articles/ASQ4G6KVYQ4DPTIL01W.html
「5センチ」とは段差の高さです。通常の自転車なら問題ない高さの段差でも、3人乗り自転車では簡単に転倒してしまいます。リスクがある乗り物なので、より安全な移動を心掛けたいです。
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非常に悲しい事故が起きてしまいました。3人乗り電動自転車で歩道が無くて交通量が多い国道を通過するので、非常に気を遣っていた筈です。
11日午前、大阪・東大阪市で、子どもを乗せて母親が運転していた自転車が転倒し、乗っていた3歳の男の子が後ろから走ってきたトラックにはねられて死亡しました。
11日午前9時ごろ、東大阪市善根寺町の国道で、3歳と5歳の男の子を乗せて母親が運転していた自転車が転倒しました。
そのはずみで自転車の前側に乗っていた近くに住む、川上朝輝くん(3)が道路上に投げ出され、後ろから走ってきたトラックにはねられて死亡しました。
警察によりますと、現場の道路は片側1車線で、歩道やガードレールはないということです。この事故で警察は、トラックを運転していた東大阪市の建設作業員、****容疑者(22)を過失運転傷害の疑いでその場で逮捕しました。
「お母さんが泣きわめいていたから。『トラックと接触してこけて、その上を踏まれた』とか言っていたけどね」
(中略)
「事故直前、向かいからバスが来て左に寄せた」などと話しているということです。https://www.mbs.jp/news/kansainews/20220411/GE00043343.shtml
母親は当時男の子を前に、5歳の長男を後ろに乗せていましたが、ベルトなどはしておらずヘルメットもしていませんでした。現場は片側1車線ですが、歩道はなく道幅が狭い道路で、府警が事故の原因を調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c5c26fa1dda4ede4d0baee84292d2d810983ab6c
お悔やみ申し上げます。
事故現場は東大阪市善根寺町を通過する国道170号線(東高野街道)、セブンイレブン東大阪善根寺町3丁目店の斜め向かい、庭園店の前面道路付近です。
ストリートビューを見て分かる通り、国道というのは名ばかりの非常に狭い道路です。対向車と行き違うのが精一杯です。歩道部分は殆どありません。
証言等によると、道路の左側(庭園店側)を手前から奥へと南下している自転車が何かの弾みで転倒し、トラックにはねられてしまいました。
私が真っ先に「この道路は非常に危ない、子供と一緒に通れない」と感じました。歩道部分は歩行者すら歩くのが難しい狭さ、その割りに交通量は多くてトラックや路線バス(近鉄バス)が行き来します。
より危険なのは、歩道に重なっている電柱や、ギリギリに置かれている門柱や石材の存在です。自転車のハンドルがふらついたら、簡単に衝突してしまいます。しかも重い電動自転車なので、細かいハンドル操作はしにくいです。
しかし、親子がここを通った理由がありました。この地域を南北に移動できる道路が殆どがありません。事故があった国道の西は300メートル離れた国道170号線バイパス(外環状線)、東は自動車が通過するのすら難しい狭い路地裏しかありません。
たまたま今日、朝日新聞は全国の交通事故発生地点をマッピングしたサイト「みえない交差点」を公開していました。
これによると、2020年3月に本件事故現場のすぐ北で普通車と自転車の衝突事故が発生していました。
これだけ狭い道路ですから、当然に起こりうる事故です。
また、本件事故では子供はヘルメットやベルトを装着していませんでした。自転車が倒れましたが、母親や同乗していた兄や自転車がトラックと接触したと報じられていません。接触したのは亡くなった弟だけです。
もしも自転車のベルトを適切に装着していたら、倒れた自転車から投げ出されなかったかもしれません(結果論ですが)。
ただ、転倒した理由は食い違っています。事故直後に母親は『トラックと接触してこけて、その上を踏まれた』と話していましたが、読売テレビニュースは「自転車が転倒しました。このはずみに男の子が道路に投げ出され」としています。被疑者は「対向車をよけようとハンドルを切ったら、自転車が見え、直後にガシャンと音がした」と話しています。
新年度が始まり、慣れない電動自転車に乗る機会が増える時期です。安全にはくれぐれも気をつけて下さい。