1月28日は少なくとも47学校園が臨時休業を行います。全体の約10%です。

大阪市ウェブサイトより該当する学校園を抜き出しました。

新型コロナウイルス感染症による学校休業状況(令和3年度3学期)
校園名感染者休業期間
海老江西幼稚園教職員1名令和4年1月28日(金曜日)
成南中学校生徒1名令和4年1月28日(金曜日)
南住吉小学校児童2名令和4年1月28日(金曜日)
泉尾北小学校児童1名令和4年1月28日(金曜日)
玉出中学校教職員1名令和4年1月28日(金曜日)
大和川中学校生徒1名令和4年1月28日(金曜日)
新北島中学校生徒2名令和4年1月28日(金曜日)
北粉浜小学校児童1名令和4年1月28日(金曜日)
安立小学校児童1名令和4年1月28日(金曜日)
堀江小学校(注)令和4年1月28日(金曜日)
日吉小学校児童1名令和4年1月28日(金曜日)
聖賢小学校児童1名令和4年1月28日(金曜日)
茨田東小学校児童1名令和4年1月28日(金曜日)
城陽中学校生徒1名令和4年1月28日(金曜日)
瓜破西小学校(注)令和4年1月28日(金曜日)から1月31日(月曜日)
喜連東小学校児童1名令和4年1月28日(金曜日)
新平野西小学校児童1名令和4年1月28日(金曜日)
阪南小学校児童2名令和4年1月28日(金曜日)
長池小学校児童5名令和4年1月28日(金曜日)
吉野小学校児童1名令和4年1月27日(木曜日)から1月28日(金曜日)
片江小学校(注)令和4年1月27日(木曜日)から1月28日(金曜日)
鯰江小学校(注)令和4年1月27日(木曜日)から1月28日(金曜日)
茨田南小学校(注)令和4年1月27日(木曜日)から1月28日(金曜日)
泉尾東小学校児童1名令和4年1月27日(木曜日)から1月28日(金曜日)
長居小学校児童1名令和4年1月27日(木曜日)から1月28日(金曜日)
墨江小学校児童1名令和4年1月27日(木曜日)から1月28日(金曜日)
清水丘小学校児童1名令和4年1月27日(木曜日)から1月28日(金曜日)
梅南中学校生徒1名令和4年1月27日(木曜日)から1月28日(金曜日)
長吉小学校児童1名令和4年1月27日(木曜日)から1月28日(金曜日)
歌島中学校(注)令和4年1月26日(水曜日)から1月28日(金曜日)
阿倍野小学校児童1名令和4年1月26日(水曜日)から1月28日(金曜日)
天下茶屋中学校生徒1名令和4年1月25日(火曜日)から1月28日(金曜日)
長橋小学校児童1名令和4年1月25日(火曜日)から1月28日(金曜日)
上町中学校生徒1名令和4年1月25日(火曜日)から1月28日(金曜日)
中大淀幼稚園(注)令和4年1月25日(火曜日)から1月28日(金曜日)
市岡中学校(注)令和4年1月25日(火曜日)から1月28日(金曜日)
歌島小学校(注)令和4年1月25日(火曜日)から1月28日(金曜日)
滝川小学校児童1名令和4年1月25日(火曜日)から1月28日(金曜日)
東住吉中学校教職員1名令和4年1月25日(火曜日)から1月28日(金曜日)
平野西小学校児童3名令和4年1月25日(火曜日)から1月28日(金曜日)
矢田中学校生徒1名令和4年1月25日(火曜日)から1月28日(金曜日)
生野小学校児童3名令和4年1月25日(火曜日)から1月31日(月曜日)
千本小学校児童4名令和4年1月24日(月曜日)から1月28日(金曜日)
菅北小学校児童2名令和4年1月24日(月曜日)から1月28日(金曜日)
旭陽中学校(注)令和4年1月24日(月曜日)から1月28日(金曜日)
北恩加島小学校児童1名令和4年1月21日(金曜日)から1月28日(金曜日)
山之内小学校児童2名令和4年1月20日(木曜日)から1月28日(金曜日)

影響が大きいのは、大阪市内有数のマンモス校である堀江小学校日吉小学校です。両行は隣接校であり、共に堀江中学校へ進学します。

堀江小学校は校内で濃厚接触者は確認されなかったそうですが、児童の健康状態の観察把握と校内の安全を徹底する為に臨時休業を行っています。今日から3日間があれば、感染の有無は大凡検討が付きますね(感染していたら発症する)。

日吉小学校の学校日記には「児童本人やご家族が、PCR検査を受検、または、濃厚接触者で自宅待機となる欠席が多く見られました」「児童本人やご家族、教職員が、新型コロナウイルスに感染したり、PCR検査を受けたりしていることが多く判明しました。」という文言が並んでいます。臨時休業を行う理由が明確なので納得できます。

大阪府・大阪市は学校が濃厚接触者を特定

新たに臨時休業を行う学校園が減少しています。しかし、子供の感染者が減少したわけではありません。主たる理由は濃厚接触者を特定するプロセスが変更された為です。

大阪府教委・大阪市教委は濃厚接触者を特定する方法を変更しました。

 今後は、各保健所の定義に基づいて、学校が濃厚接触者を特定。陽性者と濃厚接触者を出席停止とし、休校せずに学校活動を続ける。濃厚接触者は、陽性者と接触した翌日から10日間を出席停止とする。(中略)

大阪市教育委員会も27日、同様の方針を市立小中学校や幼稚園に通知した。これまでは各区の保健福祉センターなどが学校からの聞き取りを元に濃厚接触者の特定をしていたが、同日から学校の判断で特定し、センターなどに報告する方法に変更した。市教委の担当者は「よりスムーズに濃厚接触者を特定し、学校活動が止まらないようにするため」と説明している。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ec26111bdd1ecd446b42e16b17c0abb50fa84546

以前は保健所が直接関与していました。が、その後は学校が児童生徒から聞き取った内容を元に保健福祉センターが濃厚接触者を特定する方法に変わり、更には学校が濃厚接触者を直接特定する方法に変えられました。

休校が長期化した理由の一つは、調査結果が保健福祉センターから学校へ寄せられるまでに時間が掛かっていた為です。学校日記には「現時点で保健福祉センターより疫学調査の結果が通知されていません。そのため、明日は臨時休業とします。」という文言が多く掲載されています。

この手順が回避されます。臨時休業する期間が大幅に短縮されます。結果として、(見かけの)臨時休業数は激減します。そくざに学級閉鎖・学年閉鎖へ移行できます。

劇的な効果は大阪府立高校に現れています。1月27日に発表された臨時休業数はたったの4校でした。

大阪市ウェブサイトの臨時休校リストに掲載されていない近隣の小中学校でも「2学年が学年閉鎖している」「隣のクラスが学級閉鎖している」という話を頻繁に聞きます。

子供は学級・学年を越えても接触します。意見が分かれるところかもしれませんが、私は「一定期間(少なくとも1日)は休業し、健康観察を行って欲しい」という立場です。

そもそも学校には濃厚接触者を特定するノウハウ等がありません。感染が多発した一部の学校にはあるかもしれませんが、それはそれで嫌な教訓です。

感染者が発生しても「濃厚接触者が確認されませんでした」と再開しても、その後に多くの感染者が確認される事態が懸念されます。「学校の調査が杜撰だった」と批難の声が出ます(畑違いの業務を押しつけられた学校には同情します)。

小児科医も懸念しています。

特に心配なのは部活動です。ここ1ヶ月に間、全国各地で非常に多くの部活動・スポーツ団体クラスターが発生しています。特に高校クラスターの殆どは部活動関係だと推測されます。

しかし、何故か大半の地域で学校部活動は今も継続されています。部活はあくまで課外活動です。これを継続したが為にクラスターが発生・拡大し、学校や学級が閉鎖されるのは本末転倒です。

特に第6波においては、感染者に占める子供の割合が高まっています。それを牽引しているのは部活動です。ここに強力な制限を講じないまん延防止等重点措置は実効性が弱いです。

学校関係の感染は今後も極めて高い水準で続くでしょう。保育所等も同じです(対策が非常に難しい)。2月の予定はほぼ全面的にキャンセルしました。

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