また痛ましい事件です。
西淀川区、浪速区の事件を思い出しました。

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(2015/11/30追記)
無罪判決です。
難病の3歳長女死亡、母親に無罪判決 大阪地裁
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(12/2追記)
続報を【ニュース・茨木市3歳女児衰弱死】極端にやせ、髪は抜け落ち…捜査員も絶句「育児放棄」の残酷&通報の難しさに掲載しました。
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3歳の長女 衰弱死か 両親を逮捕
11月20日 18時25分

大阪・茨木市のアパートで3歳の長女に十分な食事を与えず衰弱死させたとして、両親が殺人の疑いで逮捕されました。
長女の体内からは、ろうそくやアルミはくなどが見つかり、警察は空腹を紛らわせるために食べていたとみて調べています。
2人は容疑を否認しているということです。

ことし6月、大阪・茨木市のアパートの部屋に住む父親から「3歳の長女が息をしていない」と消防に通報がありました。
長女は病院に運ばれて手当てを受けていましたが、まもなく死亡しました。
警察は遺体の状況に不審な点があったことから捜査を進めた結果、22歳の大工の父親と19歳の母親が十分な食事を与えず、衰弱死させた疑いが強まったとして殺人の疑いで逮捕しました。
死亡したとき、長女は極端にやせ細っていて、体重は同じ年齢の子どもの平均体重の半分に当たる8キロほどしかなかったということです。
長女は両親と1歳の弟との4人暮らしで、先天性の筋肉の難病を患っていましたが、警察は病気ではなく栄養失調によって死亡したと判断したということです。
調べに対し、父親は「急にやせ始めた。親としての責任はあるが、殺そうとしたことはない」、また母親は「好き嫌いが激しかったが食事は毎日3回与えていた。病気が原因で死亡したと思う」などと供述し、いずれも容疑を否認しているということです。
長女の体内からは玉ねぎの皮やろうそく、アルミはくなどが見つかり、警察は空腹を紛らわせるために食べていたとみて調べています。

同じアパートの女性「はだしの女の子見た」

同じアパートに住む47歳の女性は「ことし2月ごろ、アパートの近くをはだしで歩いている女の子を見ました。そのとき『お母さんはどこにいるの?』と聞いても答えず、心配していました。体がすごく細いという印象でした」と話していました。

保健所「虐待の兆候なかった」

死亡した3歳の女の子は、去年10月、大阪・茨木市の予防接種を受けましたが、この際、市の担当者から茨木保健所に「身体にあざがある」と連絡があったということです。
保健所では、担当の保健師が母親に電話で連絡を取り、女の子との面会を求めましたが、「都合がつかない」などと言われたため、女の子が母親と保健所を訪れたのはそのおよそ2週間後だったということです。
その際、女の子の身体にあざはなく、虐待の兆候も見られなかったため、保健師は、連絡が寄せられた当時のあざは筋肉の難病で転倒したものと判断し、児童相談所には連絡しなかったとしています。
茨木保健所の高山佳洋所長は「結果的に女の子が亡くなってしまったことは重大で、保健所として落ち度がなかったかどうかを検証して、二度とこうした事案が起きないように努めていきたい」と話しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141120/t10013363851000.html

再婚相手の連れ子を2人で虐待死させた、しばしば発生しているケースです。
当初は円満な関係であったものの、実子が産まれると関係が変化するのはしばしば起こりえるパターンです。
夫との関係を円満に保つ為に、実母も虐待に加わったのでしょうか。

アルミ箔やろうそくから思い浮かぶのは「ケーキ」です。
空腹のあまり、2番目の子供の1歳の誕生日ケーキのクリームが食べたくてアルミ箔やロウソクを口にしたのかもしれません。

別のニュースによると、昨年10月時点での体重は11kgだったそうです。
厚生労働省の統計(第2-6表)によると、2歳女児の平均体重は11.9kgとなっています。
1年前は2歳女児の平均値をやや下回る数字です。
1年後の事件当時の体重は8kgであり、誰が見ても異常だと認識できる体重だったでしょう。

事件現場は茨木市西河原北町9-14 カーサ・クレール1Fです。
茨木市立西河原小学校の北です。
名神高速茨木ICに近く、物流倉庫の間に住宅街が広がっています。

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旧西国街道や安威川に近く、1970年頃までは田圃が広がっていた場所です。
名神高速道路の開通以来、周囲には工場や物流倉庫が数多く建ち並ぶ様になりました。
事件現場の北の西太田町は1970年代前半に住宅街が形成され、1984年には西河原小学校が開校、1995年には事件現場となったアパートが建築されました。

報道を見る限り、弟の誕生や第3子の妊娠を切っ掛けに被害女児への対応が激変したと窺えます。
また、地元保健所が何らかの兆候を把握していた様子もあります。
今後の報道で相談記録等が出てくるでしょう。

大半の方は再婚相手の連れ子を我が子同然にかわいがっているでしょうが、一方で虐待死させる事件が相次いでいます。
典型的なリスク要因として、こうした家族構成の場合は何も起きていなくても行政が積極的に関与すべきなのかもしれません。

亡くなった女児の冥福を祈るばかりです。

なお、保育所や幼児が関係するニュース等は、事件タグ春日野園タグにまとめています。