平成27年度保育所一斉入所申込状況分析、第1回は大阪市各区毎の比較を行います。
市全体や各区毎のざっくりとした状況、具体的には前年からの変化などを見ていきます。

※募集数等は変動が想定されており、あくまで10月28日に発表された数字に基づきます。
※今年は認定こども園も同時に発表されており、分析対象に含めています。

大阪市から発表された平成27年度保育施設利用申込み状況に基づき、一斉入所申込に掛かる区別・年齢別・年度別の申込数・募集数一覧表を作成しました。

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昨年(平成26年度一斉入所)と比較し、入所倍率が0.1倍以上増加した箇所はオレンジ、逆に0.1倍以上減少した区は水色、また入所倍率が2倍を超えた箇所は赤で表示しています。

【大阪市全体】
申込数が13,954人から13,736人へと218人減少しています。
これは0歳児(83人減)・2歳児(99人減)・5歳児(91人減)による影響が大きいです。
一方、多くの保育所を新設しながらも、募集数は55人増に留まりました。

【年齢別】
上でも触れた通り、0歳児・2歳児・5歳児の申込数が減少しています。
これらの年齢は募集数は増加しており、入所倍率は約0.1倍ほど低下しました。
一方、1歳児は申込数が増加しながらも募集数が減少しており、入所倍率は1.44倍から1.50倍へと上昇してました。
これによって2歳児の入所倍率を抜き、年齢別では1歳児の入所倍率が最も高くなりました。
0歳児の入所倍率0.93倍との違いが大きく、0歳児入所が出来ない年度後半産まれの児童・保護者の不利益は大きいです。

余談ですが、0歳児申込数が減少したのは印象的です。
来年以降は申込数が更に減少する可能性が強く感じられます。

【区毎】
現時点で公開されている情報に、H27一斉入所で最も厳しい状況となっているのは西区と天王寺区です。

入所倍率が市内でもっとも高い2.02倍となったのは西区です。
1-3歳児の入所倍率はいずれも3倍を超え、特に3歳児は6.77倍と区別・年齢別で最も高くなっています。
新設されるYPC保育所の募集数が集計対象になっていないとは言え、あまりに高い数字です。
(原因・背景等は区毎の分析で掘り下げていきます)

入所倍率が最も大きく上昇したのは天王寺区です。
1.39倍から1.83倍へと、0.44倍も上昇しました。
1歳児・3歳児の申込数が大きく増加する一方、3歳児・4歳児の募集数が大きく減少したのが理由です。
特に3歳児の入所倍率は6.56倍と、昨年の約4倍になっています。

申込数が増加しながらも募集数も増加し、入所倍率がやや低下したのは中央区です。
御堂筋本町ちどり保育園
ブライト保育園大阪谷町の新設が効いています。
ただ、1-3歳児の入所倍率は2倍を超えており、依然として入所しにくい状況です。

申込数が大きく減少したのが都島区です。
募集数も減少しており、入所倍率はほぼ昨年と同水準です。
H26で3つの新設保育所を整備して多くの方が入所出来た結果、今年の入所申込が減少したのではないでしょうか。
2歳児の申込数が2/3になったのが証左です。

意外だったのは阿倍野区です。
入所倍率が0.24倍低下し、1.40倍となりました。
1保育所及び2こども園の新設が効果を挙げている様子です。

次回は各区毎・地域毎の状況をより具体的に分析していきたいと思います。
なお、「○○区の状況を早く知りたい」「○○保育所について突っ込んで分析して欲しい」等と言ったご要望がありましたら、コメント欄もしくはお問い合わせからお伝え下さい。