大阪府内の小中学校・高校への部活動の原則禁止や大学への自粛要請に対し、不安や反発の声も上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=x-JFNkROOwg
「喪失感を抱くことに、つながることが懸念される。子どもたちに(部活休止と)言うことは、教育者としては残念な気持ちでいっぱいです」と話します。
「春の大会に向けて、色々頑張っていて、コロナのせいで(部活が)なくなってしまうのは、だいぶショック受けてます」と話します。https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000213183.html
「4年生で最後の1年なので公式戦や練習をしたい気持ちはあるんですけれど、自宅でのトレーニングをオンラインで映しながらやるとかがメインになってきます」
https://www.mbs.jp/news/kansainews/20210415/GE00037852.shtml
「中学の舞台で全力で頑張って推薦で高校に行ったりする人たちも結構いるので、人生もクラブ停止で変わってくる人もいるんじゃないかなと思います」
「部活をやめるのではなくて、教室では給食とか体育とかのほうが声を出したり密になることが多いので、教室を分けて登校する方が先なのでは」
「不要不急の対外的な(試合などの)取り組みは規制されていて、その中で活動していますので、それで私は十分ではないかなと思います」
これに対して大阪府や府知事は、「10代や20代の感染者数が突出して多い」「子供同士の感染が広がると、家庭に持ち帰ってしまう」と説明しています。
それは「若い世代での感染が急激に広がっているため」です。府によりますと、直近1週間で人口10万人あたりの新規感染者数は大阪市で20代が232.9人と突出して多く、感染が広がりにくいとされてきた10代も60代以上より多くなっています。
また英国型の変異ウイルスは子どもへの感染力が強いとされ、学校でのクラブ活動でのクラスターは3月中旬以降、5つ発生しています。大阪府の吉村洋文知事は…。
(大阪府 吉村洋文知事 4月14日)
「子ども同士の感染が広がれば家庭に持ち帰ることに間違いなくなりますので。学校における感染対策、変異株においては強化するべきじゃないかと」https://www.mbs.jp/news/kansainews/20210415/GE00037849.shtml
日々の数字を注意深く見ていると、多発する部活クラスターや第4波における若年層の多さは容易に気づきます。ただ、大阪府の説明が浅く、すぐには納得や理解ができない方も少なくないでしょう。
学校等で発生しているクラスターは教育委員会や学校等が個別に発表しています。これを集約した物が「新型コロナウイルス感染症患者の発生状況について」に掲載されています。が、「○○市の学校関連」といった最低限の記載に留まっています。
そこで大阪府・ニュース・各校等の発表を元に、大阪府内の学校や児童関連施設で発生したクラスターを施設種別・エピソード別に集約しました。なお、あくまで手集計なので、見落とし等があるのはご容赦下さい。
昨年1月以来、大阪府内では少なくとも63の学校や児童関連施設等でクラスターが発生しました。
最も多かったのは大学と高校の各17施設でした。同じ大学で複数回のクラスターが発生した場合は、複数として計上しています。
大学におけるクラスターエピソードの大半を占めているのは課外活動(部活動・クラブ・サークル等)です。
その中でも多くを占めているのは、屋内で密集して活動する運動部でしょう。近畿大学柔道部のクラスター事例が典型的です。
本学学生の新型コロナウイルス感染について
本学体育会柔道部に所属する学生12人が新型コロナウイルス感染症のPCR検査で陽性判定となり、東大阪保健所からクラスター認定を受けました。
https://www.kindai.ac.jp/news-pr/important/2021/03/031853.html
狭い施設や更衣室、近い距離、仲間同士の談笑や会食、少しの体調不良でも休みにくい雰囲気、クラスターが発生しやすい要素は全て揃っています。
大学生特有のエピソードとしては、仲間内での交流も多いですね。会食・卒業記念パーティー・団体旅行が該当します。
大阪産業大学では25人の感染が確認されました。
この度、3/17に本学卒業生及び在学生の計31名が、大学構外において卒業パーティーを行い、
3/22に参加者のうち数名が新型コロナウイルスに感染していることが判明し、3/23に大学に報告があったことをお知らせしたところです。
その後、調査及び検査結果が全て判明し、31名中25名が陽性判定となりました。
隔離措置等によって入社式で出席できなかった卒業生も少なくないでしょう。
大学生と同数で多かったのが高校です。大学ほどではありませんが、課外活動(部活動)で複数のクラスターが発生しています。
特に課外スポーツに力を入れている高校で頻繁に発生しています。大阪体育大学浪商高等学校が典型例ですね。
本校の運動部内において、生徒12名、その他の関係者6名、合計18名が新型コロナウィルスに感染していることがわかりました。
高校ほどではありませんが、中学校でも少なくとも7件のクラスターが確認されています。高校や大学と同じく、部活動クラスターも発生しています。
4月2日
本市立中学校の生徒12名が、新型コロナウイルスに感染し、感染の状況からクラスタ―となっていることが明らかとなりました。現在、本市の学校園は春季休業中で授業は行っていませんが、同校ではすべての部活動等を中止しています。
なお、公式に「講義中や授業中にクラスターが発生した」と発表されている物は確認できませんでした。講義中等は会話は最低限、かつマスクを着用しているので、感染が拡大しにくい環境と言えます。
ここまでの事例を見る限り、「学校における課外活動の停止は感染拡大防止に寄与する」と言わざるを得ません。学校におけるクラスターの少なくとも3割が、恐らくは大半が課外活動関係だと推測されます。
ただ、学生の部活動を狙い撃ちするだけで良いのでしょうか。確かに若年層の感染者は多いのですが、30代~50代の感染者も極めて多くなっています。
こうした世代にはテレワークの徹底や不要不急の外出等を要請しています。が、部活動を強制的に中止にさせられ、オンライン授業への移行させられた大学生への対応と比べると、均衡を逸していると感じています。
学生にとっての余暇・課外活動を強く制限するのであれば、社会人にとっての余暇かつハイリスクな活動に対しても同様の強い制限・要請を行うのが筋ではないでしょうか。
コロナ禍による負担は、可能な限り薄く広く負うべきです。学生や医療従事者等に押しつけるのは社会正義に反しています。
現在までの情勢を見る限り、恐らくは今週末や来週初めに大阪府や兵庫県に緊急事態宣言が発出される可能性が濃厚です。
吉村知事は「第3波とは違う、強い緊急事態宣言を行いたい」とコメントしています。まん延防止等重点措置の創設によって、緊急事態宣言に要求される基準や措置内容が高くなっているのでしょう。
4月末からは大阪や兵庫で人流と伴う活動が大きく制限されそうです。小中学校や高等学校もオンライン授業へ移行するかもしれませんね。
保育園もクラスターにはならずとも休園している園多々あります、小規模園なら全体、大きい園ならクラスのみなど。
公立園だと大阪市の調査数に入っているかもしれませんが、民間?私立?の園だとその園内だけの話して終わっています。
もちろん検査や対策、消毒などは行って下さっています。
なので報道されている、明るみに公表されているより園で陽性者が出ている数はかなり多いと思います。