佐賀市の体育館で行われていたプロバスケットボールの試合をベンチ裏で観戦していた4人が新型コロナウイルスに感染していた事が明らかになりました。

プロバスケチームではクラスターが発生しており、チーム関係者から観戦客に感染が広がった可能性が高いと見られています。

プロスポーツの試合中に選手等から観戦客へ感染が広がったのは、日本国内で初めての事例かもしれません。

プロバスケ観戦の2人が感染 試合中に感染拡大か

佐賀県によりますと、6日、新型コロナウイルスの感染確認が発表された人のうち、2人がプロバスケットボール「佐賀バルーナーズ」の試合を現地で見ていたことがわかりました。
周辺の席ではほかにも感染が確認された人がおり、県は、試合の中で観客にも感染が広がったとみています。

県によりますと、6日、新型コロナウイルスの陽性の確認が発表された9人のうち、佐賀市の20代の男性と神埼市の40代の女性は先月24日に佐賀市の「SAGAプラザ」で行われた男子バスケットボールBリーグ2部・B2の「佐賀バルーナーズ」の試合を見に来ていたということです。

2人は、コートに近い1階の「1E」ブロックで見ていたということで、県は試合中に新型コロナウイルスの感染が広がったとみています。

同じブロックでは、これまでに別の観客2人の陽性も確認されていて、感染した観客は合わせて4人になりました。

県によりますと、4人に面識はなく、感染予防対策で少なくとも1席以上は間隔を空けて座っていたということです。

「佐賀バルーナーズ」の一連のクラスターによる感染者は、選手やスタッフが15人、観客や関係者が10人で、合わせて25人になりました。

県は、「1E」ブロックの観客53人全員のウイルス検査をしたい考えで、まだ検査を終えていない観客34人に対しチームに連絡するように呼びかけています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/20210407/5080008526.html

クラスターが発生したのはSAGAプラザで行われた佐賀バルーナーズの試合でした。

NHKによると、感染した観客4人は「1E」ブロックで観戦していたそうです。1階中央部の良席です。

1階席は体育館のフロア部分に仮設設置していますね。

https://ballooners.jp/ticket/zaseki

https://saga-sunrisepark.com/facility/gym/

試合映像が残っていました。

NHKでは「1席以上は間隔を空けて座っていた」とされていますが、連続して座っている観戦客がチラホラいますね。席幅自体が狭いので、1席を空けても小さな間隔に過ぎません。

試合中のコートから1Eブロックまでは5メートル以上の距離がある様に見えます。これだけの距離があっても感染してしまうのであれば、屋内スポーツの感染対策を根本から考え直す必要があります。

また、1Eブロック以外でもコートに近い席は多数あります。これらの席に座っていた観客等も心配です。

実は屋内スポーツでは多数のクラスターが発生しています。特に学生バスケやバレーボールでは頻発しています。

本件では選手やスタッフ等のみならず、離れた場所に着席していた観戦客もクラスターに巻き込まれてしまいました。

野外とは異なり、屋内は換気が不十分になりがちです。そこで新型コロナウイルスに感染している選手等が大声を出しながら走り回ったら、屋内でエアロゾル感染が発生しても不思議ではありません。

感染が拡大している時期の屋内スポーツは非常に危険ですね。プロスポーツや学生スポーツを問わず、厳重な感染対策が行えない限りは活動を中止すべきでしょう。小中学校の体育館での体育も同じです。