新型コロナウイルス感染者は減少から横ばい、そして増加に転じる気配があります。

さいたま市浦和区の劇団ミュージカル座で62人の感染が確認されました。劇団関係者の感染としては国内最大規模のクラスターです。

ミュージカル劇団でクラスター、62人が感染

 さいたま市は10日、さいたま市浦和区常盤のミュージカル劇団「劇団ミュージカル座」で62人の感染者が確認され、クラスター(感染集団)が発生したと発表した。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20201010-OYT1T50254/

さいたま市は、市内にある劇団の稽古場で新型コロナウイルスの集団感染が発生し、これまでに劇団員やスタッフなど62人の感染が確認されたと発表しました。

集団感染が発生したのはさいたま市内にある劇団、「ミュージカル座」の稽古場です。

この稽古場では今月4日と6日に公演に向けた稽古が行われ、合わせて91人が参加し参加者の男性1人が新型コロナウイルスに感染していたことが分かったということです。この男性は、すでに複数の感染者が確認されている都内の劇団の稽古にも参加していたということです。

市によりますと稽古に参加した91人のうち10日までに東京、埼玉、神奈川、千葉の1都3県に住む合わせて62人の感染が確認されました。感染者に観客はいないということです。

稽古場はビルの4階で広さ80平方メートルほどの場所が2つあり、稽古中は音が出るため窓を閉めきり、1時間に1度換気をしていたということです。また、稽古中もマスクやマウスシールドを着用し、部屋や手すり、音響機器などもこまめに消毒していたということです。

埼玉県内では10日、新たに100人の感染が確認されたと発表されましたが、このうち少なくとも38人が劇団に関係する感染者だということです。埼玉県やさいたま市は、感染の経緯や濃厚接触者などを調べています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201010/k10012658011000.html

ミュージカル座は同市の彩の国さいたま芸術劇場で20日開幕予定だったミュージカル「ひめゆり」の稽古期間だった。オーディションで選んだ俳優らを含め、同劇団の稽古場で週5日練習をしていた。陽性者との接触歴がわかった男性が自主的に検査を受け陽性が判明。このため、同じ稽古場にいた主役ら90人も検査を受け、うち61人が感染していた。全員軽症か無症状という。集団感染を受け、公演は中止する。

 市によると、劇団は広さ80平方メートルほどの稽古場2カ所の消毒や稽古時の参加者の検温、消毒、マスクやマウスシールドの着用などの感染対策を取り、セリフを言う際も対面の相手の顔から少しずらして話していたという。市は今後、これだけの大人数がなぜ感染したのか原因を調べる。

 劇団のホームページによると、同劇団は8月の公演も関係者に感染者が出たため中止したとしている。

https://digital.asahi.com/articles/ASNBB6JVNNBBUTNB00B.html

1時間に1度の換気、しかも数十人が発声や演技の練習を行なっている場であれば、換気不足が原因の一端かと推測できますね。

91人中62人の感染が明らかになっています。経路はエアロゾル感染でしょうか。飛沫感染や接触感染ではこれだけ多くの劇団員が感染しないでしょう。

また、ツイッター等に掲載されている写真では、マスクとマウスシールドがおおよそ半々です。マウスシールドが飛沫等を防ぐ効果は限定的だと指摘されていますね。

詳しい事実関係はこれから明らかになるでしょう。クラスターの原因となった環境や行為が気掛かりです。

公式サイトは落ちていますね。こちらの寄付金募集ページに沿革等が詳しく掲載されています。

劇団ミュージカル座存続の為に、ご支援をお願い致します。
https://readyfor.jp/projects/musical-za

同劇団のコロナによる公演中止は2回目だすです。

クラスターが発生したのはミュージカル「ひめゆり」の稽古場だと考えられています。

昨日9日、「ひめゆり」に出演する黒沢ともよさんがコロナウイルスへの感染を公表していました。

多数の感染者の判明により、「ひめゆり」の上演も中止となりました。

ここ数日、芸能人や舞台関係者の感染が相次いでいます。人との交流が多く、近い距離で発声する場面も避けられないからでしょう。

様々な社会経済活動が復旧しようとしていますが、舞台やそれに類する活動はまだまだ厳重な警戒が必要でしょう。

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(10/12追記)

同劇団のウェブサイトに詳細な報告が掲載されています。

ミュージカル座「ひめゆり」公演 時系列のご報告と感染防止策のご報告
https://musical-za.co.jp/oshirase201012.html

一部で報じられている「PCR検査の結果を待っているキャストがいるにも関わらず、別のキャストが稽古を行った」とは、事実に反しているそうです。

気になったのは下記の部分です。

稽古をするスタジオは、Aスタジオ(約80平方メートル)・Bスタジオ(約70平方メートル)の2カ所あり、それぞれ外に面している角部屋、一部屋に6カ所の窓があります。

■マスク着用
全員がマスクを着用。(普通のマスクとマウスシールドの両パターンを使用)

■窓の開閉
基本的には1時間ごとに10分以上の換気。その他、稽古の区切りの良い時には、必ずこまめに換気。

■演出の変更
劇場ガイドラインに沿い、「舞台上には32人まで」の調整。

スタジオの広さは学校の教室(63平方メートルが多い)より若干広い程度でした。教室+面した部分の廊下の合算面積に相当する面積でしょう。

「舞台上には32人まで」という演出から、この広さの稽古場に最大で32人が集って練習していたのでしょう。

ソーシャルディスタンスを踏まえると、小学生にとってすら「学校の教室は狭い」という意見を学校の先生から聞きました。大人だったら尚更狭いと感じるでしょう。

換気も引っかかりました。1時間に10分以上の換気と言うことは、それ以外の50分弱は窓を閉め切っていたのでしょうか。それとも一部の窓を少し開けていたのでしょうか。

学校の窓は「常時開放」が基本です。冷房を掛けていた夏場でも、少なくとも対角線上の窓を開けて扇風機で送風していました。

教室換気「対角開け」で効果 コロナ対策、「富岳」で計算―理研
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020082400957&g=soc

さらに拙いと感じたのは「マウスシールド」です。着用者をテレビ画面の中で見かける機会が増えてきましたが、飛沫防止効果は限られているそうです。

 日常生活では、マスクの着用を徹底しましょう。
 フェイスシールドは、主にせきやくしゃみで飛び散った唾液等から眼を防護するもので、マスクと合わせて使用するのが標準とされています。マウスシールドは、表情が見えることや着用による暑さを軽減できる利点がありますが、感染予防策としてはマスクの代わりにはなりませんのでご注意ください。

https://www.city.kobe.lg.jp/a97852/964660827675.html

 研究チームは、フェースシールドの効果についてもシミュレーションを行った。直径50マイクロメートル以上の大きな飛沫は、フェースシールドに付着して拡散を防ぐ効果を見込めるが、直径20マイクロ以下のエアロゾルは、横から漏れることがあるという。

https://dm-net.co.jp/calendar/2020/030460.php

マスクに比べると、フェイスシールドの飛沫拡散防止効果は低そうだということが、いくつかの実験から分かってきました。 (中略)

マウスシールドを評価した実験は調べる限り見当たりません。しかし、上記のフェイスシールドに関する実験結果を見る限り、心もとないと考えたほうがよいでしょう。マスクの効果をみた実験では、顔とマスクの間の隙間が少ない製品のほうが飛沫の拡散を防ぐ効果が高いと言われています。これらのことを考えると、顔に密着しておらず、口元しか覆わないマウスシールドは、マスクの代わりにはならないと考えてよさそうです。

https://news.yahoo.co.jp/byline/sakamotofumie/20201012-00202626/

 新型コロナウイルス感染症対策でマスク代わりに使われている「マウスシールド」について、西村康稔経済再生相は23日、「麻生さんがよくやられているんですけども」と前置きしたうえで、「実は飛沫(ひまつ)が上から出る。専門家に言わせると、あまり良くない」と指摘した。

https://digital.asahi.com/articles/ASN9R5HX1N9RUTFK00M.html

私は医療関係者ではありませんが、様々な報道や検証結果等と照らし合わせると、「人口密度の高さ」「大きな発声」「換気不十分」「マスク着用の不徹底(マウスシールドの使用)」がクラスターを引き起こした様に感じます。

舞台やミュージカルに関連した感染拡大事例を頻繁に耳にする様になってきました。

つい先日は有名な2.5次元系公演「ミュージカル刀剣乱舞」にて複数のキャストやスタッフが感染し、大部分の公演が中止に追い込まれました。

先般、公演関係者の新型コロナウイルスへの感染についてご報告致しましたが、その後、保健所等のご指導の下、追加的な検査を進めて参りました結果と今後の公演についてお知らせいたします。

本公演では、公演関係者の感染が判明した直後の本年9月23日、全ての東京公演を中止とさせていただきましたが、その後、保健所のご指導の下、公演関係者の追加的検査を実施して参りました。

その結果、今回の検査結果を含め計8名の陽性が確認されました。(※現時点では、陽性者は無症状もしくは軽症であるとの報告を受けております。)

https://musical-toukenranbu.jp/contents/364391

新型コロナウイルスと舞台芸術、本当に相性が悪いですね。

例年、お世話になっている小学校や保育所では冬にかけて舞台発表が行われています。中止とも決行とも話が聞こえていません。