「結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記」の書影、Amazonより)

東京都目黒区で船戸結愛(ゆあ)ちゃん(5歳)が両親に虐待されて死亡しました。

※詳しい経緯や裁判での証言等は、「結愛ちゃん誕生・離婚と結婚・虐待死・裁判等を時系列で集約」に詳しく書いています。

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東京地裁で懲役8年の判決を受けて控訴している母親の船戸優里被告が、「結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記」という手記を発売する予定です。

目黒虐待死、結愛ちゃん母が手記 印税は寄付する意向

 5歳の船戸結愛(ゆあ)ちゃんが命を落とした東京都目黒区の児童虐待死事件で、保護責任者遺棄致死の罪に問われた母親の優里(ゆり)被告=一審で懲役8年の判決を受け控訴中=が、勾留中に書いた手記を出す。刊行する小学館が17日、発表した。タイトルは「結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記」。2月7日に発売する予定という。

 小学館の担当編集者によると、手記では、事件に至るまでの経緯や裁判中の出来事などをつづっているという。このほか、事件を取材したルポライターの杉山春氏の解説や、公判前に優里被告を診断した精神科医の意見書を収録する。

 担当編集者は、出版の狙いについて「本書を通じて児童虐待とDVの実相を知っていただくことで、こうした悲劇が今後二度と起こらないようにすることが筆者の心からの願いです」とコメントしている。優里被告は、印税を児童虐待に対処するために何らかの方法で寄付する意向だという。

 東京地裁の判決は、当時の夫=同罪などで懲役13年が確定=からの心理的暴力で、逆らいにくい状態になっていたと認定した一方で、「最終的には自らの意思で夫の指示を受け入れており、心理的に強固に支配されていたとは言えない」とした。

https://digital.asahi.com/articles/ASN1K62DBN1KUCVL0.html

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小学館
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犯罪者が犯罪に関連して利益を受ける行為は強い非難に晒される事が多いです。犯罪活動で利益を上げ、そして被害者は更なる苦しみを受けます。

こうした行為に対応する形で、アメリカでは「サムの息子法」が制定されています。出版等で得た利益は犯罪被害者への補償に充てられる仕組みです。

こうした法律は日本では制定されていません。ただ、道義的な問題が生じるのは言うまでも無いでしょう。

児童虐待を行った当事者が何を考えていたのかは、大いに気になる所です。精神状態・家庭や子供の状況・欲しかった支援等が分かれば、児童虐待を減らす方法が見えてきそうです。

また、得られた印税は児童虐待に対処する何らかの方法で寄付等を行う予定だそうです。

とは言え、自分たちが死に追いやった子供を主題とした書籍を出版する行為には、言葉に出来ない嫌悪感もあります。

発売日は2月7日です。当日中には全国の書店の店頭に積み重ねられるでしょう。購入するかは立ち読みしてから考える予定です。