続報です。

【野田市10歳女児虐待死】父「うるさい、殺してやる、死ね」娘「お母さん怖いよ」 1年前から暴言や泣き声

衝撃的な事実です。

死亡した栗原心愛(みあ)さんが3学期の始業式から小学校を欠席し続けていたにもかかわらず、野田市立二ツ塚小学校や千葉県柏児童相談所は一度も家庭訪問を行っていませんでした。

保護解除後訪問せず 千葉県柏児相「対応不足した」 野田小4女児死亡

野田市の小学4年、栗原心愛(みあ)さん(10)が自宅浴室で死亡しているのが見つかった事件を受け、心愛さんを一時保護した千葉県柏児童相談所などが28日、県庁で記者会見し、保護の解除後、児相と学校の職員が一度も家庭を訪問していなかったことを明らかにした。柏児相の二瓶一嗣所長は「解除の判断は妥当だったが、その後の対応は不足していた」と話した。

柏児相などによると、心愛さんは2017年9月に沖縄県から野田市の小学校に転入。同年11月に学校が行った調査で父親の勇一郎容疑者(41)から「いじめられている」と回答していた。同7日に心愛さんの右頬にあざが確認されたため、市が児相に連絡して一時保護した。

その際、心愛さんは「父さんが怖い」と話し、勇一郎容疑者からの暴力や暴言を訴え、母親がいない時にたたかれるなどと打ち明けたという。

保護から児相は、心愛さんや家族に計8回面接。勇一郎容疑者は虐待については否定したが、徐々に心愛さんとの関係が改善。心愛さんが帰宅を望んだこともあり一時保護を解除。一度親族に預けられ、18年3月上旬に自宅へ戻ったという。

二瓶所長は一時保護解除後に自宅訪問しなかったことを「もともと虐待の程度が小さかった。(解除後は)基本的には学校での見守りが中心だった」と説明した。

また、心愛さんは今年は7日の始業式から欠席。学校には勇一郎容疑者から「家族で沖縄に滞在する」などと連絡があり、柏児相も把握していたが安否確認などはしなかった。以前にも同様の状況があったことから「そこまで危機感を持つことはなかった」(二瓶所長)とした。

今回の事件を受けて二瓶所長は「気付けず非常に残念。(対応に)不足があったと考えなければならない。どのようにすべきだったか検証し、対応したい」と話した。県は有識者などで構成する第三者委員会の設置を検討している。

県警は、今月24日に自宅で冷水シャワーを掛けたり首付近をつかんだりしたとして勇一郎容疑者を翌25日に逮捕。捜査関係者によると、「しつけで立たせた」「生活態度を注意したらもみ合いになった」と説明していたという。

https://www.chibanippo.co.jp/news/national/566389

 野田・女児死亡 保護解除後、自宅訪問せず

千葉県野田市の自宅で小学四年の栗原心愛(みあ)さん(10)が死亡した事件で、二〇一七年十一月に心愛さんを一時保護した県柏児童相談所などが二十八日に記者会見し、一時保護の解除後から事件までの一年余、柏児相と学校の職員が一度も自宅を訪問していなかったことを明らかにした。柏児相の二瓶一嗣(にへいひとし)所長は「変化に気付けず対応に不足があった」と認めた。

柏児相などによると、一七年十一月、当時通っていた野田市内の小学校で心愛さんが「父に背中や首、顔をたたかれる。『てめえ、早く宿題やれ』と言われた」と明かした。ほほにあざがあったため、父親の勇一郎容疑者(41)=傷害容疑で逮捕=から「身体的虐待を受けている疑いがある」と野田市から連絡があり、柏児相が同年十一月七日、一時保護した。

保護中に柏児相は八回、勇一郎容疑者と面談したが、「心当たりがない」と虐待を否定。心愛さんは「父親が怖い」と面会を拒んでいたが、その後、心愛さんが「家に戻っても大丈夫」と話したことから、児相は親子関係が改善されたと判断、同年十二月二十七日に一時保護を解除した。

心愛さんは親族宅を経て一八年三月に自宅に戻り、その間に、死亡時に通っていた小学校に転校した。

今月七日、心愛さんは始業式を欠席。勇一郎容疑者からは学校に「沖縄にいるのでしばらく休ませる」と連絡があった。心愛さんは遺体が発見される二十四日まで欠席を続けていたが、学校は一度も所在を確認していなかった。

児相も二十二日に学校から欠席状況を聞いたが、不審に思っていなかったという。

市は心愛さん一家が一七年八月に沖縄県内から野田市内に転居してきた当時から、勇一郎容疑者による妻への暴力の情報を把握し、児相とも情報を共有していたという。

勇一郎容疑者は、心愛さんに自宅で冷水シャワーをかけたり、首付近をつかんだとして傷害容疑で逮捕。千葉県警は二十八日、司法解剖の結果、心愛さんの死亡推定時刻は今月二十三~二十五日で、体中にあざがあったものの、直接の死因は確認できなかったとした。県警は暴行と死亡との因果関係を調べる。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201901/CK2019012902000131.html

小学校や児童相談所の危機意識の無さに唖然とします。3学期に入っても欠席し続けていた事、遡ると2学期の終業式後から1カ月も要保護児童の姿を全く視認できなかった事態を異常だと感じなかったのでしょうか。

冬休み中に虐待行為が行われて暴行の跡が残り、学校で気づかれる事を恐れた父親が登校させなかった可能性が考えられます。後付けかもしれませんが、容易な推測です。

特に1月以降は度重なる叫び声や怒鳴り声が周囲に響いていたそうです。近所には小学校の同級生・在校生等も住んでいるでしょう。異変に気づいた近隣住民や同級生等は、誰も学校等へ連絡しなかったのでしょうか。

小学校や児童相談所が異変に気づくタイミングは何度もありました。心愛さんは見殺しにされた様なものです。

追記:柏児童相談所の二瓶所長は児童福祉のプロ

記者会見では、主に柏児童相談所の二瓶一嗣(にへいひとし)所長が質疑応答に応じていました。

同氏は児童福祉分野を歩んできました。ウェブ上で判明した経歴は下記の通りです。

異動日所属職
平成24年4月1日君津児童相談所 相談調査課長
柏児童相談所 主席児童福祉司(兼)相談調査課長
平成27年4月1日中央児童相談所 主席児童福祉司(兼)調査課長
平成28年4月1日銚子児童相談所長
平成30年4月1日柏児童相談所長(現職)

次の異動先は県庁か中央児童相談所が有力だったでしょう。児童福祉分野のプロフェッショナルと呼べる経歴です。

1カ月以上も音沙汰が無い状況を、学校長・所長以下の誰も「おかしい」と感づかなかったのでしょうか。