夜中も何度か余震があり、その度に目が覚めてしまいました。寝不足気味です。

地震から丸1日が経ちました。感じた事、困った事、便利だった事等をまとめました。

大地震後の保育継続は困難

今回は早朝の地震だったので、保育所内にいる保育士や児童は限られていました。避難誘導はスムーズに行えたと聞きました。

しばらくしてから園内に戻って施設等の損傷を調べたところ、物が少し落ちた以外の被害はなかったそうです。当初は「通常通りに保育を行いたい」と考えたそうです。

しかし、電車で出勤できない保育士が非常に多い、給食用食材が届くか分からない、園内調理設備の点検を要するといった事情から、「保育を行うのは難しい」という判断に傾いたそうです。

最終的には保育の実施を断念し、登園済児童の保護者へは「昼までに迎えにきて欲しい」と連絡したそうです。

保育所等はウェブサイトやツイッターで情報を提供して欲しい

大地震の直後は、電話は殆ど繋がりません。これは保育所でも同じです。引いている回線数は少なく、多くの保護者が一斉に電話を掛けたらますます繋がりません。

保護者が最も知りたいのは「保育実施の有無」です。出勤する段取りを付けてから登園したものの、保育所が閉まっていたら困ってしまいます。

各保護者が保育所へ電話し、保育士が一人一人対応するのは大変でしょう。是非取り入れて欲しいのは「ウェブサイトやツイッターでの情報発信」です。

保育所ウェブサイトやツイッターで「本日の保育は行います」「行いません、○時までに迎えに来て下さい」といった案内があれば、わざわざ保育所へ電話する必要はありません。

地震後はネットワークも重かったのは事実です。しかし、音声回線より非常に繋がりやすかったのも事実です。MVNO回線すら、重さは感じませんでした。

学校の対応には大きな疑問が

保育所がテキパキと対応した一方、学校の対応は疑問が残りました。

地震後に学校の様子を見に行くと、児童と先生が校庭に避難していました。

しかし、誰かが号令等を出している気配はありません。児童は座り込んで遊んでいる、先生は右往左往したり携帯電話を見ていたりしました。とある先生に話を聞いたところ、「校長先生は出勤できていない、教頭先生が市教委に電話している」との事でした。

校長・教頭が校庭にいなかった為か、校庭で教職員や児童に何かしらの指示を出す人間が全くいないと感じました。この状態で更に大きな地震が発生したら、避難誘導に時間が掛かって甚大な人的被害が生じた大川小学校(石巻市)の二の舞です。

大阪市長-大阪市教委-学校-教職員-保護者の連絡が上手くいかなかった?

保護者は何かしらの情報を求めています。しかし、先生に訊いても「分からない」、市教委に電話しても繋がらないという状況でした。

こうした中、大いに助かったのは大阪市の吉村市長のツイッターです。重要な情報がタイムリーに発信されていました。

一方、これを避難する指摘もあります。
https://twitter.com/1s_cmb/status/1008835212183126016

ただ、多くの保護者は学校から必要な情報が得られず、子どもをどうすれば良いのか分からずに戸惑っていました。各学校が判断できる内容は一斉メールシステムで送信できたそうですが、市教委の指示が必要な情報は提供できなかった様子です。

学校や市教委等から適切な情報が発せられない状況で、大阪市長のツイッターを頼りに行動するのは当然です。

あくまで推測となりますが、最大の問題は市教委と各学校との連絡・指示が上手く行えなかった点にあるのではないでしょうか。

大阪市内には300校以上の小中学校があります。これに対し、大阪市教委が全ての学校へ個別に連絡・指示するのは物理的に困難です。人手も電話回線も足りません。

ここでもウェブサイトやツイッター等を有効活用できなかったのでしょうか。大阪市は広報・危機管理室がツイッターアカウントを所持しています。


しかし、掲載された情報の大半は「避難所開設」に関する物でした。市民が必要とする学校園・ライフライン等に関する情報は殆どありませんでした。これでは参考になりません。

大阪市内は震度4-6という非常に強い揺れに襲われた直後でした。「今日の授業は難しい、休校、下校だろう」と想像するのは容易です。市教委が「本日は全校休校、順次迎えにきて欲しい」という判断を下すのに要したプロセスを検証する必要があると感じました。

大阪市ウェブサイトの能力不足

情報を得る為に、昨日は大阪市ウェブサイトを頻繁に見ていました。

しかし、非常に多くの方がアクセスした為に、ウェブサイトには非常に繋がりにくくなっていました。各学校のウェブサイトにも繋がりにくく、当ウェブサイトの学校データベースのアクセス数が跳ね上がる時間帯もありました。

これでは災害対応時に期待できません。大阪市はウェブサイトのサーバを増強し、緊急時でも正常に稼働する能力を構築すべきでしょう。中には、緊急時に一時的にサーバ能力を増大させられるサービスもあります。

物は落ちました、家具は辛うじて倒れず

地震当時は子どもとご飯を食べていました。突然の揺れに見舞われ、真っ先に目の前にあった食器棚や食料貯蔵庫が倒れてこない様に抑えました。棚や他の大型家具や電化製品も倒れず、大事にはなりませんでした。

しかし、数多くの小物が落ちました。キッチンの調味料類、トイレに山積みされているトイレットペーパー、洗面所の洗剤、本棚から飛び出した本などが散乱していました。

キッチンやトイレ回りは片付けましたが、それ以外は気力が無くて手つかずです。週末までこのままかもしれません。

音声回線は繋がらない、LINE等のIPネットワークは繋がりやすい

分かってはいましたが、大地震の直後に電話は殆ど繋がりません。8時ちょうどの時点では携帯電話の発着信はできましたが、8時5分には全く繋がらなくなりました。

頼りになったのはLINE、ツイッター、メールといったIPネットワークを利用するサービスです。LINEメッセージやLINE電話はほぼストレスなく繋がっていました。

問題なのはLINE等で連絡が取れない相手方(保育所等)です。こうした相手方には携帯電話ではなく、IP電話から発信すると規制をかいくぐって通話する事もできました。

ただ、私自身も動揺していたのでしょう。当時の発信履歴を見返すと、何度もミスタッチした跡が残っていました。

消える水、お茶、弁当、パン

地震直後に不安に感じたのは、当日の食事です。水道やガスが使えなければ、外部から調達するしかありません。

少し落ち着いた10時頃に近所のスーパーマーケットへ買い物に行くと、品揃えは概ね普段通りだと感じました。一部のお茶や弁当等が品薄でしたが、特に不自由は感じませんでした。

明確な異変を感じたのは11時頃です。土日夜を大きく上回る買い物客が殺到していました。買い物カゴの中には、水・お茶・弁当・パン・ラーメン・冷凍食品等、簡単に食べられる物が山積みになっている姿が目立ちました。

一部の商品棚からは商品が消えていました。水です。我が家は水道供給に問題が無い事を確認していたので買わず、昼に食べる弁当を購入して帰宅しました。

晩ご飯をどうしようかと再び買い物に行ったのは、午後3時頃でした。物がありません。水・お茶・弁当・パン・総菜や調理済み商品等は、ほぼ完売していました。

反対に野菜や生鮮食料品は全く売れていません。早くも割引シールが貼られている魚もありました。調理する気力が無い、ガスが出ない家庭が少なくないのでしょうか。私も少し気が滅入っていました。

痛感したのは「少なくとも当日の食料を地震直後に調達する必要性」でした。食材は調理できません。気力や体力は温存すべきです。

過剰な買いだめは不要です。震災当日、家族が食いつなげる食料や水があれば大丈夫です。仮に被害が長引いても、都市部であればすぐに非常用食料が入ってきます。

余震に注意を

深夜に何度も余震がありました。今後数日は大きな余震が起こる可能性があります。気をつけて下さい。