大阪ガスが「企業内学童保育」を実施しました。夏休み中に小学生を社内にて預かり、工作教室や食事等を提供するものです。

 夏休みの長期期間中、企業で子どもを預かる「企業内学童保育」が実施されました。

 「企業内学童保育」の取り組みを行っているのは、大阪市中央区にある大阪ガスです。

 小学生30人を対象に再生可能エネルギーについての講義や、ソーラーカー作りなどの工作教室が開かれました。

 大阪ガスの「企業内学童保育」は、従業員向けに3日間実施され、子どもたちは食堂で昼食を取ることもできます。

(保護者)「子ども同士が仲良くなって親同士がはじめましてで知り合いになったりだとか、久しぶりに同期に会って、子連れで再会したりとかもありました」

 3日間で90人の参加枠に対し、約130人の社員から応募があったといい、大阪ガスは仕事と子育てを両立する支援の一環として、今後も続けていきたいとしています。

https://www.asahi.co.jp/webnews/pages/abc_32893.html

社内では「Daigas Kids プログラム」とされています。今回は2回目の実施でした。始めて実施したのは2025年春でした。同社ウェブサイトにレポートが掲載されています。

子育て中の社員を支援。当社初!企業内学童保育「Daigas Kids プログラム」を実施!

「春休みや夏休み期間中の子どもの預け先に困っている」「仕事と育児の両立が難しい」
そんな声に応えて、大阪ガスでは、社員の小学生の子どもを対象に春休み時期に合わせて企業内学童保育を実施しました。

のべ約70名が参加し、おやつ作りや陸上教室、火起こし体験など、Daigasグループにちなんだ様々なプログラムで楽しく学べる3日間に。昼休みには保護者やその同僚も会場を訪れ、子どもを中心に、親子はもちろん従業員同士のコミュニケーションも活性化する機会となりました。

<子どもが参加した従業員の声>
・通勤中に子どもとコミュニケーションが取れたり、親の仕事を理解してもらいながら楽しく参加する姿が見られたことで、自分も幸せな気持ちになり有意義な1日だった。
・職場での預かりなので、送り迎えの必要がなく、時間に余裕ができた。お昼ご飯も提供してもらえてありがたかった。

仕事と育児の両立支援や職場の理解向上のため、今後も様々な取り組みを実施していきます。

https://www.daigasgroup.com/studio/topics/1787531_47681.html

非常に羨ましくかつ有意義な活動である一方、これを「企業内学童保育」と称するのはやや無理があるとも感じました。実施日数が少なすぎます。

2025年夏は3日間で90人分の参加枠が用意され、1日あたり30人の小学生が参加しました。参加できるのは1日限りでしょう。

学童保育と称するのであれば連日に渡って子供を預かる制度を思い浮かべますが、参加できるのは1日限りだったと考えられます。これは「職場体験」です。

とは言え、子供にとって再生エネルギーに関する講義・実験教室・おやつ作り・火起こし体験・陸上教室等は貴重な経験となったのは間違いありません。食堂でのお弁当も楽しみだったでしょう。

気になったのは実施された日程です。ABCニュースで報道されたのが8月20日でした。この日を含む日程であれば、8月18日~20日、もしくは20日~22日が想像できます。

子育て世帯にとって、夏休み中の子供の居場所に最も困るのは「お盆」です。多くの大阪市の小学生が参加している「いきいき」にはお盆休みがあります。

保育所等は開所していますが、「家庭保育」を要請する施設が少なくありません。登園しても園児は少なく、お弁当の持参を要する場合もあります。

お盆期間中の保育所等と「家庭保育協力日」

大阪ガスの様なインフラ関係企業ではお盆も多くの社員が出勤されているでしょう。「お盆期間中の子供の居場所」に困りやすい状況にあります。

このタイミングで「企業内学童保育」が実施されたのであれば、たとえ1日だけでも保護者にとっては本当に助かります。

我が家でも夏休み中の子供の居場所は長年に渡って試行錯誤しています。未就学の間は保育所等、小学生はいきいきがメインとなります。

盲点は中学生以降でした。部活動は2時間程度で終わり、お盆やその前後(おおよそ2週間)は活動がありません。未就学児や小学生とは違い、何もなければ完全に時間を持て余してしまうのです。

しかも中学校からの宿題は決して多くありません。小学校からの宿題より少なかったのは衝撃でした(学校による違いあり)。本人の自主性に任せると、殆どはゲームやスマホ三昧となるでしょう。塾通いする生徒が増えるのに納得しました。