子供への虐待が止みません。その中でも特に悪質な事例です。

42歳の父親が1歳長男に暴行を、更に生後1カ月の長女を頭蓋骨骨折やクモ膜下出血によって殺害した疑いで逮捕されました。家宅捜索において容疑者宅から大麻片も見つかっています。

 生後1カ月の長女に暴行を加えて殺害したとして、大阪府警は15日、父親で無職の宮田慎司容疑者(42)=大阪市住吉区山之内3丁目=を殺人容疑で逮捕し、発表した。「自分は暴力をするタイプではなく、あんな小さな子に暴力をふるって死なせることはしない。殺意もない」と容疑を否認しているという。

 捜査1課によると、宮田容疑者は10月13日午後3時35分~午後7時10分ごろ、自宅で生後1カ月の長女の真奈ちゃんに何らかの暴行を加え、殺害した疑いがある。午後7時40分ごろに「(長女を)風呂に入れたら呼吸をしなくなった」と自ら119番通報したが、心肺停止の状態で、翌14日朝に死亡が確認された。

 司法解剖の結果、死因は外傷性くも膜下出血や頭蓋骨(ずがいこつ)骨折などで心肺停止に陥ったことによる低酸素脳症とされた。

 宮田容疑者は真奈ちゃんに暴行したとされる日と同じ日に長男(1)にも暴行を加えて顔に打撲などを負わせたとして、その翌日に傷害容疑で逮捕されていた。長男は命に別条はないという。

 宮田容疑者の妻は任意の調べに「13日午後3時半ごろに仕事で外出したとき、2人にけがはなかった。午後8時半ごろに帰宅すると、長男の顔にあざができていた」と説明。府警は医師の所見などを踏まえ、妻の不在時に宮田容疑者が2人に暴行を加えたとみている。

 また、府警は最初の逮捕後、宮田容疑者宅から植物片を発見。鑑定の結果、大麻と判明したため、所持容疑で11月4日に再逮捕したという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/9b00b381745c685b8ea53e06196c5f6288155546

まさか生後1カ月あまりという短い期間にて、こうした形で世を去るとは誰も思いもしなかったでしょう。残念です。

傷害・殺人・大麻所持とは救いようがありません。事件当時、母親は仕事で外出していました。まだ出産後1カ月です。これも父親の宮田容疑者が無職だった為でしょう。

1歳児と1カ月児(年子?)を1人で育児するのは本当に大変です。2人ともまだオムツが外れていません。1カ月児は睡眠・覚醒・大泣きを繰り返し、1歳児は部屋中を歩き回るでしょう。親に気が休まる時間はありません。非常に辛い子育て時間です。

午後7時過ぎに父親1人で入浴させたのも不自然です。早く寝かせ付けたい事情等が無い限り、母親が8時半頃に帰宅するのを待ってから入浴するのが楽です。大人1人で1歳児と1カ月児を入浴させ、身体を拭き、服を着せるのは苦労します。

泣き声等に我慢が出来なくなったら、子供達と一緒に屋外を散歩する時間が多かったです。この年齢でしたら1人は抱っこ、もう1人はベビーカーに乗せて散歩します。上手くいけば2人揃って寝ます。少しだけ気が休まります。

しかしながら無職、かつ大麻片を所持していたともなると、通常の生活や子育てをするは難しかったと考えられます。

1カ月だった長女の頭蓋骨は折れていました。子供と言えども頭蓋骨は相当に固いです。特に0-1歳児を育児している当時は、常に「頭突き」をされない様にと注意していました。膝の上に抱っこする際は、どちらかの手を子供の頭の上に置き、自分のアゴを守っていました。

報道によると、警察から所見を求められた医師は「真奈ちゃんの頭には、故意による相当強い力が加わっていて、死に至る危険性は容易に想像できる」と回答しました。子供の頭蓋骨を折るほどの暴行等を加えるには、極めて大きな力が必要です。手による暴行よりも、掴んで投げ落としたのかもしれません。

地元の住吉区役所や児童相談所がこの家庭の事情を把握していたかは不明です。児相等が介入した履歴があるのでしたら、事件が報じられた直後にその旨も同時に伝えられます。こうした報道はないので、児相等は把握できていなかったのでしょう。

本当に残念な事件です。どうすれば防げたのでしょうか。