(プリントの山、いらすとやより)

先日の朝日新聞に、学校から配布される大量のプリント類を取り上げた記事が掲載されました。

学校の欠席連絡、連絡帳からスマホに でも変わらぬ「プリント地獄」
https://digital.asahi.com/articles/ASQ483TFKQ3ZULEI00F.html

職員室に響く電話、プリントで「指紋消えそう」 デジタル化したら…
https://digital.asahi.com/articles/ASQ483SMSQ3JULEI003.html

新学期は学校や保育所等から大量のプリントが配布される時期です。以前は対応や保管等に四苦八苦していましたが、ようやく効率的な方法が分かってきました。

プリントの種別毎に分類し、機械的に対応するのが最適でした。

後日に見返す必要がない書類はその場で古紙置場に、見返す可能性がある書類は電子化、予定はグーグルカレンダーへ入力、アンケート類はその場で書いて子供に渡す様にしています。

配布されるプリントは下記の様に分類できました。それぞれの種別に応じた対応を行っています。

重要度種類対応
S提出を要する書類(アンケートや申込書等)出来る限りその場で書き、子供に渡す(後回しにすると忘れる)
A年間・月間予定表、学級・学年通信、持ち物一覧表等予定はグーグルカレンダーへ入力し、書類は電子化して古紙置場へ
B年度初めに配布される雑多な書類電子化して古紙置場へ
B簡単なお知らせ(行事予定の変更等)グーグルカレンダーへ入力し、古紙置場へ
C給食の献立表学校分は古紙置場へ(大阪市立学校はウェブに掲載されている)、保育所分は電子化して古紙置場へ
D保健便り、給食便り、校内PTA関係一読して古紙置場へ
E宣伝チラシ、校外PTA関係申し込む可能性があるなら一時保存、可能性がゼロなら古紙置場へ

電子化はスマートフォン等のスキャナーアプリを利用するのが楽ですね。様々なアプリが提供されています。自動的に四隅を検出したり、長方形に修正するタイプもあります。

iPhoneはメモアプリからカメラマークをタップし、書類をスキャンするのが簡単です。

スキャナー付プリンターを利用すると、より綺麗に電子化できます。PCレスでスキャニング&スマートフォン等へ転送できるタイプもあります。

家庭のプリント整理にはオーバースペックかもしれませんが、ドキュメントスキャナー(Scansnap)を使うと大量の書類を高速に電子化できます。

電子化したデータは、家庭内のスマートフォンやタブレットでも共有します。iPhone/iPadで統一している我が家では、標準機能たるiCloud写真共有機能で画像データを共有しています。

ここで重要なのは、電子化した書類は原則として処分する事です。紙と電子データとの二重保存は極力さけています。紙で保存すべき物を電子化する程度です。

様々な予定はグーグルカレンダーへ入力します。これもスマートフォンやタブレットで共有し、更に予定当日や直前にスマートスピーカー(Alexa)で読み上げさせています。

これが我が家のプリント整理法です。一言で表すと「徹底的な電子化」です。

電子化するメリットは検索性と場所知らず

最大のメリットは、どこでも以前の資料を簡単に見つけ出せる事です。直近のプリントを探すのであれば、紙のままでファイリングした物の方が見つけやすいです。しかし、例えば1年前の資料をファイルから探し出すのは大変です。

また、電子化された資料はスマートフォンに配信されているので、出先でも簡単に確認できます。数日前に配布されたプリントを帰宅する事無く確認できるのは楽です。

なお、子供が保管しているプリント(テストなど)は昔ながらのファイリングを行っています。

配布プリントの削減も進めて欲しい

この様に分別等を進めていると、学校や保育所等にお願いしたい「プリント削減」も見えてきます。まずは無駄なプリント類の廃止、次いで電子化(メール配信等)への移行です。

真っ先に廃止して欲しいのは、宣伝チラシや校外PTA関係(重要度E)です。特に企業等の宣伝チラシは、学校に営業活動がただ乗りしているだけです。学校という貴重なリソースを影響活動に利用されるのには強い不満があります。

校外PTA関係の情報も重要度が低いです。原稿の依頼や収拾、印刷、配布には、相当のコストが掛かっているでしょう。その割りには重要な情報がなく、配布頻度は高めです。

電子化しやすいのは、簡単なお知らせ(重要度B)です。「明日の○○授業では××を持たせて下さい」等、メール一本で済みます。

しばしば「携帯電話やスマホを持っていない家庭がある」という声を聞きます。しかし、現在はほぼ100%の家庭が携帯電話もしくはスマホを持っています。

お世話になっている保育所では、簡単なお知らせはメール・アプリ配信へ移行しました。不満の声は出ていません。配布されるプリント類が目に見えて減りました。

その他のプリント類を削減(電子配信へ移行)するには少し時間が必要でしょう。独特のフォーマットや図が用いられており、そのまま電子化してもスマートフォンでは視認性に問題が生じます(iPadを持っている家庭は決して多くない)。

学校からは「IT回りや電子化に詳しい教職員がおらず、困っている」とも聞きました。教育委員会からの人的なバックアップも重要ですね。