令和4年度(2022年4月)大阪市保育所等一斉入所手続が進んでいます。既に半数近い方が面接を終えられた見通しです。
面接で頻繁に訊ねられる項目があります。「希望している保育所等は見学しましたか?」という一言です。
見学していない(=積極的に希望していない)保育所等を申込書に記入したら内定してしまい、入所後に様々な食い違いやトラブルが生じる事例が後を絶たないそうです。
よくあるのは「こんなに遠いとは思いもしなかった」という話です。
実際に通ったら想像以上に遠かった、子供を一緒に登園するには時間が掛かり過ぎる、通勤方向と逆だった等、様々な事例があります。
雰囲気や方針が違っていたという話もあります。自由闊達な雰囲気と聞いてはいたものの、実際には放置同然だったという事例があります。
保育料以外の私費負担に関するトラブルもあります。
保育料は世帯所得に応じて定められますが、様々な諸経費(制服代・帽子代・おやつ代・園内の習い事費用等)は各園で定めた一定額を負担します(低所得世帯には補助あり)。
重い私費負担に入所後に気付き、支払い続けられなかったという話がありました。表現は適切でないかもしれませんが、一定の所得以下の世帯の入所を暗に断るかの様な使われ方も否定できません。
こうした食い違いやトラブルの多くは、入所前に保育所等を見学していれば避けられます。たとえ見学できなくても、パンフレットやネット上の情報を丹念に読み込んでいても気付けます。
実際に見学する効果は大きいです。特に初めて保育所等を利用する方や第一子の入所では重要です。
保育所等はどんな機能があるか、どんな雰囲気なのかは、現場を見学しなければなかなか分かりません。昨年来はオンラインや動画配信等で伝える園も増えてはきましたが、やはり見学するのが一番です。
案内して下さる職員(園長や主任保育士が多い)に質問できるのも大切ですね。初めは本当に分からない事だらけです。質問に嫌な顔をされたら、同じ様な対応を在園児や保護者にしている可能性が強いです。
保育所等の入所申込書には、見学の有無を確認する欄があります。ここは高確率で区役所職員に確認されます。
実は9月までは見学したくても難しい雰囲気がありました。
緊急事態宣言が発出されていたので、見学を断っている園が少なくありませんでした。一部には港区の様にオンライン紹介動画を配信した園もありますが少数に留まっています。
しかし緊急事態宣言の解除を受け、多くの園では見学を再開した様子です。候補としている園には電話し、見学を申し込んでみて下さい。日時等の指定や制約はあるでしょうが、快く見学を受け入れて下さるでしょう。
お世話になっている保育所等でも見学者が相次いでいる様子です。先生が「見学申込の電話が余りに多くて、日時調整が難しくなってる」と話していました。
できれば入所面接までに、遅くとも希望保育所等の締切変更までに見学するようにして下さい。今からでも遅くありません。