H30全国学力テストにおいて、大阪市が2年連続で全国最下位でした。大きな波紋を呼んでいます。
行政や家庭が今後の方針・対策を打ち出す上で、正確な事実を確認するのが必要不可欠です。当ウェブサイトでは、大阪市立小学校データベースを公表し、様々な数字等を掲載しています。
これを大幅に更新しました。
・H29学力テストの点数(H30は今年秋~冬に更新予定?)
・通学区域(学区・校区)
・進学先の中学校
・学区の世帯収入や大卒率(社会経済的背景、SES)
H29全国学力テストの結果も低迷しています。全国平均が64.2点に対し、大阪市は60.3点に留まっています。
原因はどこにあるのでしょうか。先生の能力? 学校の予算? 教員数? 児童の能力? 世帯収入? 保護者の指導?
大阪市の指標をざっと見て痛感したのは、世帯収入(H27国勢調査・H25住宅土地統計調査に基づく推計値)の低さです。
全国平均が460.1万円であるのに対し、大阪市は372.2万円に過ぎません。全国平均の8割に留まっています。子育て世帯の世帯収入はもう少し高いとは言え、大阪市が貧困地域と呼ばれても反論しづらいです。
また、大卒率(H22国勢調査)はほぼ全国平均ですが、学区毎で非常に大きな開きが生じています。高い学区は50%を越える一方、低い学区は10%を割っています。
世帯収入・大卒率は家庭の社会経済的背景と呼ばれる指標です。学力に大きな影響を及ぼすとされています。
大阪市全体で見ると世帯収入の低さが、それに加えて各学校毎では大卒率・世帯収入の違いが学力テストの結果と強く相関していると推測されます。気になる方はデータベースを隅々までご覧下さい。
大阪市の学力が低迷し続ける原因はどこにあるか、こうした数字等を基にして検討していきます(8月末までに一定の方向性をまとめたいです)。
- 投稿タグ
- 学校