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大阪市立幼稚園の14園廃止・民営化 否決へ
市議会で維新以外が反対方針橋下徹大阪市長が市長選で公約した市立幼稚園の民営化を巡り、開会中の定例市議会に提案されている19園の廃園・民営化の各議案のうち、14園の議案が29日の市議会本会議で否決される見通しとなった。市長与党の大阪維新の会が過半数に満たない中、維新以外の各会派が「住民の理解を得られていない」として反対に回ることを決めた。廃園・民営化が実現するのはわずか5園で、橋下市長の苦しい市政運営の現状が浮き彫りになった形だ。
橋下市長はもともと、全市立幼稚園59園を廃園か民営化する方針だった。しかし、市議会の反発を受け、当面の対象を当初の3分の1にあたる19園に絞り、2016年度までに8園を廃園、11園を民営化する計画に修正していた。
公明、自民、民主系3会派の幹部が28日に協議した結果、「市立幼稚園に対する保護者の信頼は厚く、簡単には廃園や民営化を認められない」として、14園については否決する方針で一致。残り5園のうち4園は、園児が少なかったり、近隣幼稚園で受け入れが可能だったりしたことから廃園を容認し、1園については民間の「認定こども園」への移行を認めることにした。
共産党は19園全ての廃園・民営化に反対する。
(2013年11月29日 読売新聞)
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20131129-OYO1T00280.htm
「橋下改革」八方ふさがり 市立14幼稚園の民営化・廃止案も市会委で否決
2013.11.29 11:27橋下徹大阪市長が財政削減策の一環として目指している市立幼稚園の民営化計画で、開会中の定例市議会に提出されている19園を民営化・廃園にするための関係条例の改正案のうち、14園の議案が29日、市議会委員会で大阪維新の会以外の4会派の反対で否決された。同日午後の本会議で否決される見通しで、廃園・民営化は5園にとどまることになった。
公明、自民、民主系の3会派の幹部が事前に協議し、19園のうち4園は園児が少ないことなどから廃園を容認。1園については計画されている民間の「認定こども園」への移行を認め、残る14園については否決することで一致した。共産は廃園・民営化に反対していた。
自民幹部は「市立幼稚園に対する保護者の信頼は厚く、民営化や廃園は簡単に認められるものではない」としている。
橋下市長は全59園を平成27年度から3期(5年間)に分けて民営化・廃園にする方針を表明。しかし市議会の反発が強かったことなどから、第1弾として19園に絞った改正案を提出していた。19園のうち11園を27~28年度に民営化し、8園を26年度末~28年度末に廃園とする計画だった。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/131129/waf13112911360006-n1.htm
当初から大阪維新の会と他会派との意見の隔たりが大きく、修正協議等を行っても折り合いが付かなかったのでしょう。
廃園とされる4園ですが、民営化案で「廃園予定」とされている幼稚園から(1)定員に対して実員が少ない、(2)近隣幼稚園(特に市立幼稚園?)で受け入れが可能という条件から抽出すると、おおよその推測は可能です。
民営化案で廃園予定とされている、市立幼稚園の一覧です。
定員・実員はホームページや民営化に関する協議会等の議事録から引用しています。
(判明分のみ、原則としてH25.5.1現在の数字)。
幼稚園名(所在区) | 定員 | 実員 | 充足率 | 近隣市立幼稚園までの 概算直線距離 |
津守幼稚園(西成区) | 70 | 28 | 40% | 1.6km |
堀川幼稚園(北区) | 70 | 46 | 66% | 550m |
海老江西幼稚園(福島区) | 70 | 48 | 69% | 800m |
新高幼稚園(淀川区) | 140 | 96(H24) | 69% | 1.4km |
中本幼稚園(東成区) | 70 | 450m | ||
旭東幼稚園(旭区) | 70 | 68 | 97% | 2.5km |
墨江幼稚園(住吉区) | 140 | 92 | 66% | 1.0km |
瓜破幼稚園(平野区) | 70 | 32 | 46% | 320m |
(現時点において上記表の中から4幼稚園が廃園となる、と断定できるわけではありません)
具体的な内容等は今夕のニュースか明朝の新聞には掲載されるでしょう。
(追記)
条例改正案が一部可決されました。
具体的な内容は【速報】廃園・民営化案が可決された大阪市立幼稚園をご覧下さい。