あり得ない事件です。「また大阪か」と言われてしまいそうです。小学校教諭が「飲酒後の家庭訪問」「22時過ぎの家庭訪問」「児童への暴行」を起こしました。
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(6/8追記)
「停職3月」とする懲戒処分が発表されました。詳細は明日以降に別記事で掲載します。
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(8/3追記)
大阪府警が書類送検しました。生徒以外の人間に暴行していたら、恐らくは身柄拘束されている事案でしょう。
略式起訴で罰金刑、もしくは起訴猶予となるのではないでしょうか。
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教諭が飲酒し訪問 児童をたたく
大阪・港区にある市立小学校の男性教諭が、今月12日夜、酒を飲んだあとに、担任として受け持っている児童の自宅を訪れ、指導と称して児童をたたくなどしていたことがわかり、大阪市教育委員会は、この教諭に自宅待機を命じた上で、事実関係を詳しく調べています。
大阪市教育委員会によりますと、今月12日、大阪・港区にある大阪市立田中小学校の38歳の男性教諭が、酒を飲んだあと、午後10時ごろに、担任として受け持っている男子児童の自宅を訪れました。
そして、指導と称して、時折声を荒げたほか、その場にあったゲームに使うプラスチック製の太鼓のばちのようなもので、複数回にわたって児童の背中や肩をたたいたということです。
当時、児童の保護者は、教諭を止めようと試みましたが、指導と称する行為は1時間ほど続き、児童は、翌日の学校を休みました。保護者からの連絡を受けて、小学校の校長が確認したところ、この教諭は、酒を飲んだあとに児童の自宅を訪れ、たたいたことを認めたうえで、「やってはいけないことをしてしまった」などと、話しているということです。
大阪市教育委員会は、この教諭に自宅待機を命じ、事実関係をさらに詳しく調べているということで、「あり得ないことが起き、申し訳ない。事実関係を確認したうえで、厳正に対処していきたい」と話しています。
酔って家庭訪問の首席教諭、教え子の男児に暴行 大阪市教委が調査
大阪市立田中小学校(同市港区)の30代後半の男性首席教諭が同校校長らと飲酒した後、酔った状態で担任する男児の自宅を訪れ、男児に暴行を加えていた疑いがあることが17日、学校関係者らへの取材で分かった。大阪市教育委員会は「不適切な指導があった」として事実関係を調べている。
関係者によると、教諭は12日夜、吹上達夫校長と別の教諭の3人で飲酒。その後、他の教諭とともに担任する6年男児の自宅を訪問した際、男児に暴行を加えた疑いがあるという。教諭は翌13日の土曜授業に出席したが、男児は欠席。吹上校長は教諭に15日から自宅待機を命じている。
市教委によると、吹上校長は15日、「教諭が飲酒後に家庭訪問し、不適切な指導をした」と市教委に報告した。市教委の担当者は「飲酒後の家庭訪問が事実だとすれば不適切な指導だ」としたうえで「学校側と男児、保護者らに聞き取りを行い、事実関係を確認する」としている。吹上校長は取材に「今は何も話せない」と話した。
http://www.sankei.com/west/news/170517/wst1705170056-n1.html
教諭・児童が在籍しているのは、大阪市立田中小学校(港区)です。大阪港に近い地域を学区としています。学区内は住宅・倉庫が多く連なっています。
首席教諭はナンバー3・教頭への登竜門
事件を起こしたのは、6年生を担任とする首席教諭だと報じられています。「首席教諭」とは耳慣れない言葉です。これは大阪市・大阪府独自の制度だそうです。
大阪市教育委員会議事録では、『法的には主幹教諭である。』『校長、教頭以外に教諭の中で中心になる者を首席と指導教諭として任命している。』とされています。
つまり、小学校では校長・教頭に次ぐ地位にある教諭、と言えるでしょう。
事件を起こした人物は、今年度から田中小学校の首席教諭に就任したそうです。平成28年度末の人事異動によって、それまで田中小学校首席教諭だった教員が同小学校の教頭に就任しています。一部では鶴見区から異動してきたと報じられています。
首席教諭は38歳だそうです。大阪市教職員の異動例を見ると、首席教諭から教頭へ昇任した例が多数見受けられます。40歳前で教頭一歩手前とは、大阪市教育委員会の将来を担うエリートコースに乗っていたかもしれません。
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(5/22追記)
暴行した首席教諭の氏名は把握しています。事態の展開次第によっては公表する予定です。
なお、極めてよく似た名前の人物が大阪市内のとある小学校で数年前まで校長を、別の小学校では現職の教頭として勤務しています。
あくまで推測・憶測の域を出ませんが、教員一家の出身かもしれません。若くしてエリートコースに乗るのも納得できます。ネポティズムでしょうか。
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教諭が掲載されている日記が削除?
大阪市立小学校はそれぞれがウェブサイトを有し、日々の活動を掲載しています。田中小学校も例外ではありません。
しかし、問題を起こした教諭が担任している6年生の項目では、いくつかの日記が削除されています。私の記憶では、少なくとも5-6年生の遠足日記が消滅しています。
削除された日記に掲載されていた写真には、共通して写っていた細身の男性がいました。35-40歳前後に見えました。
飲酒後・22時過ぎの家庭訪問・児童への暴行
本件が極めて悪質なのは、あり得ない3つの出来事が複合している点にあります。「飲酒後の家庭訪問」「22時過ぎの家庭訪問」「児童への暴行」です。
教諭は同日夜に校長・他の教員と計3人で飲酒していたそうです。これはよくある話です。夜13日には土曜授業・PTA総会があるので、その打ち合わせも兼ねていたのではないでしょうか。
しかし、そこから帰宅するのではなく、何故か担任している6年男児の家庭を訪問しています。しかも1人では無く、一緒に飲酒していた教員と共にです。他の教員が「酔っ払いはいい加減にしろ」と止められなかったのでしょうか。
唐突に訪問された家庭は驚いたでしょう。呼び鈴を鳴らしたのは、酔っ払っている担任ですから。追い返すわけにもいかず、迎え入れたのでしょう。
待っていたのは地獄でした。指導と称して声を荒げ、ゲームに使うプラスチック製のバチで児童をたたきつけました。恐らくは「太鼓の達人」のバチでしょう。
プラスチック製と言えども、叩かれると痛いです。しかも、酔っ払っている成人男性に叩かれれば尚更です。保護者が静止しても止まらず、1時間ほど続いたそうです。同行した他の教員も笑いながら止めなかったのではないでしょうか。
市教委の調べによると、首席教諭は「教諭は酔っていて記憶にあいまいな点がある」(朝日新聞)としています。記憶がはっきりしない程に酔っ払い、深夜の家庭訪問をしたのでしょう。
厳正な懲戒処分を
大阪市では教員による不祥事が相次いでいます。暴行・窃盗・横領話が後を絶ちません。「またか」と感じてしまうほどに多発しています。
こうした事件が発生し続けるのであれば、いくら子育て支援・現役世代への支援に力を入れても効果は乏しくなります。教育に関心がある世帯は大阪市にそっぽを向くでしょう。市外へ転居・私学へ進学する世帯が増えます。
首席教諭は救いようがありません。許されない体罰どころか、刑法上の暴行に該当する行為です。また、飲酒後・深夜の家庭訪問は、教員・社会人として許されない行為です。
酌量する余地が無ければ、直ちに免職すべきです。また、同行した教諭・直前まで共に飲酒していた校長にも重い責任があるでしょう。
週明けの5月22日には大阪市会教育こども委員会が開催される予定です。この話題は当然議題に上がるでしょう。市民は議会・行政の対応を見ています。
大阪市は公務員の待遇が良くないので、優秀な人材は他府県に流れ、教諭の質が悪くなる一方だそうです。
また、国立小赴任時に、国立小の子供を持ち上げて公立の児童や父兄をおとしめるような発言をしれっとしながら、今市内の公立の小学校で30代半ばで教頭をしている人もおり、理解に苦しみます。
小学校は地元の友達を作るメリットがあるので、出来れば公立が良いと考えていますが、私立を受験させる気持ちも分からないではないですね。