保育所等の見学ポイントの一つとして重要視されているのは「園庭の有無」です。「園庭は絶対に必要」という意見もあれば、「どちらでも良い」「なくても構わない」という意見もあります。
我が家がお世話になっているのは地上園庭がある保育園です。園庭を用いてどの様な活動を行っているかを実例で紹介すると共に、園庭がない保育所等
通年で行っているのは「外遊び」です。各クラス毎に時間を割り振り、午前ないし午後(もしくは両方)の時間帯に遊んでいます。遊ぶ時間は20分~45分程度です(クラスによって異なる)。
遊ぶ内容はクラスや園児によって全く違います。保育士から特段の指示等は行わず、園児の気持ちに委ねているそうです。滑り台等で遊ぶ園児もいれば、砂場で遊ぶ園児もいれば、三輪車やボールで遊ぶ園児もいます。0-1歳児は4人乗りの避難車に乗ってお散歩?しています。
園庭がない保育所等では近隣の公園を代替施設として利用するのが専らです。身体を動かす事は出来ますが、園内園庭と比べて強い制約が掛かるのは否めません。
まずは公園等へ行き来する時間が掛かります。未就学児の集団行動となるので、移動に時間は掛かります。迷子防止の為、園内での保育より多くの保育士が付き添う必要があります。
公園は独占的に利用出来る訳ではありません。一般の利用者もいれば、時には他の保育所等から遊びにやってきた園児もいます。園庭がない保育所等は一部地域に集中しているケースが多く、限られた公園に複数の保育所等が集中しがちです。
同じ保育所等の園児同士でも一苦労なのに、他園の園児等と譲り合ってトラブルなく遊ぶのは気を遣います。
遊具の管理状況も気になります。大阪市内の公園は手入れが行き届いていなかったり破損している遊具もあります。地域の公園事務所に連絡すると利用禁止措置(トラテープで囲むだけですが)が行われますが、本格的な修繕を行うには数ヶ月~1年程度は掛かってしまいます。
遊ぶ内容にも制約が掛かります。大阪市内はボール遊びが禁止されている公園が多いです。未就学児がゴムボール等で遊ぶ程度でしたら黙認されていますが、保育所等からボールを持参して遊ぶのは憚られます。三輪車等を持参するのは物理的に難しいです。
天気が悪い日も利用しづらいです。園内園庭であれば「雨が降ったらおしまい」という条件で遊べますが、公園だと「雨が降りそうだから今日は行きません」となってしまいます。臨機応変な判断や行動が難しいです。
緊急時の対応にも差が出ます。園内園庭で大きなケガ等をしてしまったら即座に看護師や初期救急に長けた保育士等が対応し、深刻な場合は119番通報を行えます。
されども公園等での外遊びには看護師等が付き添っているとは限らず、119番通報するにも保育所等の指示を電話にて仰がなければなりません。時間のロスは無視できません。
園庭の代わりに公園等を利用すると、様々な活動が制約・制限されてしまうのは否めません。
保育所等で働く保育士等は様々な工夫を凝らしています。園庭がなくとも園舎の屋上や広い保育室等を有効に活用し、園児が身体を動かす機会を積極的に作っています。しかしながら、現場の創意工夫では乗り越えられない壁もあります。
園庭がない保育所等への入所を考えている方は、見学した際に是非とも「外遊びの頻度と内容」「外遊びが出来ない場合の運動内容」を訊ねて下さい。