今回は都島・北・福島区における保育所の新設について取り上げます。
保育所空白地帯への新設が多く、近隣地域では劇的な影響があるでしょう。
【都島区・3地域(定員80人+70人)】
都島区では2地域で公募しています。
3地域は友渕中学校・大阪拘置所を中心とするエリアです。
同地域内に3園ある保育所(定員計335人)はいずれも基準点が185点以上となっており、入所するのが困難と言えるでしょう。
ただ、3園はいずれも同地域の中北部にあり、地下鉄都島駅・JR桜ノ宮駅方面とは反対方向になります。
そのため、同地域内に居住していても上記駅へ通勤する途中にある保育所を利用している方が多いと推測されます。
都島駅近辺の3保育所の基準点が195点と極めて高いのがその証左です。
この地域には新たに2園(定員計150人)が設置される予定です。
これにより同地域内の保育所の基準点はある程度下がると考えられます。
但し、新設園が大阪拘置所以北に設置された場合は通勤動向と逆方面になる地域南部への影響は限られ、都島駅近辺の保育所の基準点に大きな変化は無いでしょう。
(7/30追記)—————-
新設園の設置法人・予定場所が発表されました。
http://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000227900.html
株式会社セリオが設置・運営法人となって友淵町二丁目に、同時に株式会社ブロッサムが善源寺一丁目に新設されます。
新設園では株式会社立が約半数を占めているのが大きな特徴です。
3地域南部に2園設置される事となり、3地域全体のみならず4地域や都島駅周辺の保育所へも入所しやすくなると思われます。
ベストと言える設置場所です。
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【都島区・4地域(定員70人)】
4地域は3地域の南東、高倉中学校の南側・東側のエリアです。
同地域内には認可保育所がなく、都島駅周辺の保育所を利用している世帯が多いと考えられ、地理的・待機児童対策の両面から設置を要する地域と言えるでしょう。
どこに設置されても同地域での効果は絶大です。
また、3地域と同じく都島駅に近い地点に設置されれば同駅周辺の激戦模様も幾分は緩和されると考えられます。
(7/30追記)—————-
新設園の設置法人・予定場所が発表されました。
株式会社日本保育サービスが設置・運営法人となり、内代一丁目に新設されます。
地下鉄野江内代駅に近い場所と予想され、4地域全体や同駅を利用する方にとっては大いに便利になります。
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【北区・1地域(定員70人*2園)】
北区も2地域で公募しています。
1地域は区東南部、JR大阪天満宮駅を中心とするエリアが公募A地域(地図では青・緊急に保育所整備が必要な地域)、外縁部が公募B地域(赤・A地域より緊急度が低い、
またはA地域から通園可能な地域)となっています。
1A地域は認可保育所が2園しかなく(内1園は0-2歳)、子供が多過ぎるのではなく保育所の絶対数が不足している地域です。
入所定員も2園で120人でした。
この地域に新しく2園(定員計140人)が設置される予定です。
すなわち同地域の入所定員は一気に倍以上に増えます。
また、保育所の設置密度が高くなり、保育所までの距離が短くなって通園も楽になるでしょう。
同地域の待機児童問題は大幅に前進するでしょう。
一方、同地域の北側の天神橋筋六丁目付近の保育所には大きな影響が無く、基準点は高止まりすると考えられます。
JR天満駅周辺も空白地帯です。
(7/30追記)—————-
新設園の設置法人・予定場所が発表されました。
社会福祉法人晋栄福祉会が設置・運営法人となって天神西町に、また株式会社プロケアが同心一丁目に新設します。
1地域の東南部からの通園距離は遠いままですが、同地域からは極めて入所しやすくなるでしょう。
園庭の狭さが気掛かりですが、恐らく毛馬桜之宮公園や南天満公園等を用いてカバーするのでしょう。
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【北区・2地域(定員70人*2園)】
2地域は阪急各線より西側に広がるエリアです。
大淀中学校を中心とするエリアがA地域、その外縁部やグランフロントがB地域となっています。
地域内には大淀保育所しかなく、ここに入所できなければ隣の福島区内の保育所に入所せざるを得ない状況でした。
地域内に2園(定員計140人)が設置される予定です。
1地域と同じく定員が倍以上に増えて入所しやすくなり、設置密度も増えて通園しやすくなるでしょう。
(7/30追記)—————-
新設園の設置法人・予定場所が発表されました。
株式会社クオリスが設置・運営法人となり、大淀中三丁目に設置されます。
(もう1園はまだ発表されていません)
大淀保育所以外の選択肢が出来る事となり、2地域における入所のしにくさは大いに緩和されるでしょう。
また、同地域の中東部からの通園距離が短くなる効果も大きいでしょう。
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北区の問題点の1つとして、「特定保育所希望等による保留率が極めて高い」ことが挙げられます。
入所保留数176人の内、理由が特定保育所希望等であったのは110人、62.5%になります。
これは市内各区で最も高い割合です。
理由の一つとして、北区内の保育所設置密度が極めて薄い事が考えられます。
自宅から通える保育所が1園しかなく、その園に入所できなければ保留扱いになってしまっているのでしょう。
同じ傾向は中央区でも見受けられます(保留数114人中、特定保育所希望等が67人、59%)。
北区における新規4園の設置は、設置される地域における待機児童対策が進む以上に、特定保育所希望等を理由とする入所不承諾を大幅に減らす効果が期待できます。
【福島区(定員80人+70人)】
福島区は入所保留率42.2%と、いずれの保育所にも入所できなかった待機児童数が53人と市内で最も高くなっています。
大規模マンション等の建設も進んでおり、待機児童問題が最も深刻な区の1つでしょう。
JR大阪環状線沿線が公募A地域、その北側がB地域となっており、同区内の大半が対象地域となっています。
対象地域が広範な為になかなか効果が推測しにくいですが、設置された周辺にある園の基準点が下がるのは間違いないでしょう。
一方、対象地域外(JR海老江駅北部や西九条駅周辺)に影響はなく、基準点は高止まりしたままでしょう。
同駅周辺に住んでいる方は、多少離れていても思い切って新設園への入所を検討するのも一案でしょう。
同区内は「どこでも入所できればマシ」という状況です。
(7/30追記)—————-
新設園の設置法人・予定場所が発表されました。
株式会社アイグランが設置・運営法人となり、海老江二丁目に設置されます。
(もう1園は未定です)
緊急性が高い公募A地域ではなくB地域での設置です。
とは言っても福島区は区全体のいずれの地域であっても基準点が高止まりしており、どこに設置されても設置周辺部に及ぼす効果は大きい物があるでしょう。
海老江駅・野田阪神駅・野田駅の北部にある各園の基準点は小幅ながら下がるでしょう。
一方、区南部への効果は見込めません。
もう1園の設置場所が気掛かりです(A地域外?)。
(10/29追記)—————–
H26年度途中開所を対象とした保育所が募集されています。
対象地域は北区・福島区・浪速区・阿倍野区です。
詳細はこちらをご覧下さい。