大阪市保育所等二次選考・小規模保育の申込期限が2月27日(金)に迫っています。
該当する方は各施設を見学し、希望する保育所やその順位に頭を悩ませている事でしょう。
大きな選択肢の1つが「小規模保育」ですが、原則として0-2歳時(満3歳時に達した年度の年度末)までの保育となっています。
では、小規模保育や保育ママを卒園した後は、どういった選択肢が考えられるのでしょうか。
大阪市以外の方にも共通する話となります。
1.連携施設たる認可保育所への申込み(一斉入所)
保育の支援・行事の合同実施等を図るため、小規模保育では「連携施設」を設定しています。
連携施設は主として近隣の市立保育所とされています。
こうした密接な関係を有する連携施設への卒園後の入所には優遇措置が設けられています。
(連携施設における優先枠)
第7条 家庭的保育事業等の卒園児について、引き続き当該家庭的保育事業等の連携施設の 利用にかかる利用調整申請があった場合、当該連携施設における利用調整にあたっては、 第4条第1項の規定にかかわらず、当該卒園児について優先的に利用調整を行う。大阪市保育施設等の利用調整に関する事務取扱要綱(案)
(平成27年4月制定予定)
「家庭的保育事業等」に小規模保育や保育ママが含まれています。
つまり、小規模保育等の卒園児から連携施設への入所申込(利用調整申請)があった場合、得点による選考が行われる前に優先的に利用調整が行われます。
卒園後に連携施設へ入園できる可能性が極めて大きくなる制度です。
しかしながら、この制度には大きな懸念があります。
「受け入れ能力不足と、その場合の選考方法」です。
連携施設とされている市立保育所において、3歳児入所枠は決して多くありません。
小規模保育等が多数新設されている状況を鑑みると、20名程度の卒園児が連携施設への入所を申請してもおかしくない地域もあります。
また、こうした場合に何らかの選考とする場合、どういった基準・方法で選考されるかが(知る限り)公表されていません。
「卒園後は連携施設への入所をアテにしていたが、入所できなかった」という事態が起こりかねないでしょう。
影響が直撃する恐れがあるのが、連携施設としている小規模保育等以外の卒園児や、今は家庭で過ごしているが3歳児クラスからの保育所入所を希望する児童です。
入所枠があるから申し込んだものの、実際には連携施設からの優先入所者で埋まってしまう事態になりかねません。
優先入所を別枠で設ける可能性もありますが、外部からの入所者数が大きく減少する可能性が高いことには変わりありません。
2.連携施設以外の認可保育所への申込み(一斉入所)
申し込む保育所は連携施設に限定されているわけではありません。
当然ですが、連携施設以外の認可保育所へも申し込めます。
連携施設はやや遠方の公立保育所が設定されている場合が少なくなく、そこよりも最寄りの私立認可保育所へ入所したいという方も多いでしょう。
小規模保育等の卒園児が認可保育所への入所を申し込んだ場合、入所選考で6点が加算されます。
兄姉在籍加算や認可外保育施設加算の7点には敵いませんが、6点の加算点は少なくありません。
1歳児入所の話となりますが、激戦区では何らかの加算点が無いと入所できなかった保育所があったと聞きました(22日の12時過ぎに情報をご提供くださった方、ありがとうございます)。
問題はそもそも3歳児入所枠が少ない点です。
例えば小規模保育・保育ママの設置が先行している西区の場合、10月28日時点での3歳児入所申込数88人に対して募集数はわずか13人です(詳細はこちら)
西区の3歳児で入所できるのは、概ね7人に1人という計算です。
H27一斉入所で保育所へ入所できず、途方に暮れている方が少なくない気配です。
連携施設であっても連携施設外であっても、3歳児入所は狭き門というのが現状です。