新型コロナウイルス、NHKより

文科相が「患者が発生していない学校でも休校・学級閉鎖を要請する方針」を示しました。

学校内でコロナ感染 同一自治体の他校も休校検討を 文科相要請へ

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、萩生田光一文部科学相は25日の閣議後記者会見で、学校内で感染者が出た場合、学校がある自治体の判断で、感染者がいない他校についても積極的な臨時休校を検討するよう要請する方針を示した。25日中にも都道府県教育委員会などに伝達する。

 学校の臨時休校は自治体などの設置者が決定するが、判断が難しいケースがあると考えられることから、文科省が参考の基準を示すことにした。萩生田氏は「子どもはクラスや部活動で、多くの児童生徒と濃厚接触する。(感染拡大を防ぐため)複数の感染者が出た場合、一つの市、町の学校を休みにすることを選択肢に入れてほしい」と述べた。

 文科省は、これまで児童に症状が確認された北海道中富良野町や、中学教師が感染した千葉市などの各教委に対し、感染者が出た学校を学校閉鎖もしくは学級閉鎖にすることが望ましいと伝えていた。

 一方、萩生田氏は臨時休校により児童・生徒の学習が遅れたり、保護者の負担が増えたりする可能性にも言及。今後、文科省が家庭での学習のあり方を示すことに加え、日中に子どもを監督するためのサポートを自治体に求めるとした。体調不良で欠勤した教員の代替の加配も検討する。

https://mainichi.jp/articles/20200225/k00/00m/040/042000c

感染者いなくても地域全体で休校検討を 文科省

学校の教職員や児童生徒が新型コロナウイルスに感染する事例が相次いでいることを受け、萩生田光一文部科学相は25日の閣議後記者会見で、学校で感染者が出た場合は地域全体で感染者がいない学校も臨時休校とすることも可能だとする考えを示した。文科省は同日中に各自治体に通知を出し、こうした対応を自治体に促し、臨時休校する場合の留意点も示す。

新型ウイルスでは北海道や千葉県、石川県で教職員や小中学生の感染が相次ぎ報告され、各学校は臨時休校になった。

臨時休校は学校を設置する自治体や各学校の判断でできる。萩生田氏は「市町村単位で複数の感染者が出ている場合に、思い切って(全体で)休校にすることも選択肢に入れてほしい」と述べた。臨時休校する際は、補充授業や家庭学習を課すといった配慮が必要だとも指摘した。

萩生田氏は児童生徒と接する教職員に対しても、体調が悪い場合は休暇を取得するなど厳格な対応を要請。代わりの教員がいない場合は当面自習とすることも可能と各自治体に通知するとした。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56005360V20C20A2000000/

「児童 生徒の安全最優先 速やかに方針周知」文部科学相

萩生田文部科学大臣は閣議のあと記者団に対し、「児童や教諭などの感染者が確認された北海道と千葉市の教育委員会に対して、児童、生徒の安全を最優先とし、速やかに学校の全部、または一部の臨時休業が望ましいと伝えた。地域全体の感染拡大を抑える目的で、感染者のいない学校が積極的な臨時休業を行うことも考えられるので、各学校の設置者が円滑に判断する際の参考となるよう、速やかに全国に方針や留意事項を周知したい」と述べました。

また、「家庭と連携して児童、生徒の登校前の検温など厳重な健康確認を行うことにより、発熱などかぜの症状のある場合には登校することがないようにするとともに、直接児童、生徒に接する教職員に対しては、症状のある場合は休むよう、より厳格な対応を改めて周知徹底したい」と述べました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200225/k10012299871000.html

 学校の臨時休校は通常は自治体や学校が決めるが、文科省が対応方針の基準を示すことにした。

 文科省はこれまで、児童の症状が確認された北海道中富良野町や、中学校の教師が感染した千葉市などの場合、感染者が出た学校を学校閉鎖や学級閉鎖にすることが望ましいと各教委に伝えていた。

 通知では、臨時休校で児童生徒の学習が遅れたり、保護者の負担が増えたりすることに対し、補習や家庭学習への配慮も求める。教職員が休んだ場合の教員の加配については、文科省が相談に乗るという。

https://digital.asahi.com/articles/ASN2T41MPN2TUTIL017.html

文科相の発言を書き起こしました(趣旨)。

<文科相の発言>
・北海道や千葉市には臨時休業が望ましいと伝えた(文科省に判断権限はない)
・各設置者が判断しやすい基準を周知したい
・地域全体での感染拡大を抑える為、衛生当局と相談の上、感染者がいない学校での臨時休業も
・保護者負担が生じるので、軽減する策が必要
・登校前の検温を、教職員も

<記者との応答>
・自治体丸ごと休業は一つの選択肢、
・教員の職務専念義務の解除、休ませる措置も、場合によっては自習も
・症状があったらしっかり休んで欲しい

学校や幼稚園、そして恐らくは厚生労働省から保育所等も対象とした同趣旨の通知が発せられるでしょう。

学校閉鎖は地域流行を抑制する効果が

インフルエンザの事例となりますが、学校閉鎖は児童生徒のみならず、地域への感染拡大を抑える効果があるとされています。その趣旨は新型コロナウイルスにも当てはまるでしょう。

インフルエンザは季節性インフルエンザであっても新型インフルエンザであっても学校が地域全体の感染拡大に重要な役割をはたしていることが知られている。

その理由として学校に通学する年齢層の子供では一般にインフルエンザの罹患率が高いこと、学校では多くの生徒同士の濃厚接触が起こる頻度が高く、大きな流行が起きやすいことがあげられる。この結果、インフルエンザの流行は学校を起点として地域に広がっていくことが多いとされている。早期に学校を閉鎖することは地域への感染拡大を抑える効果があるとされているのはこのためである。

学校閉鎖は各国の新型インフルエンザパンデミック対策においても、公衆衛生上の重要な対策とされている。

https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/14620.pdf

2週間、休めますか?

先週末に掛けて発表された休校事例を見る限り、休校・休園期間は「2週間」になりそうです。

「休校中は学童保育に行かせるつもりがだ」と考えているのは油断かもしれません。

文部科学省からの要請が当てはまらなくても、自主的に休業する学童保育や保育施設が相次ぐのではないでしょうか。受験シーズンを終えつつある学習塾等も同様です。

大阪市では「いきいき」は閉鎖されるでしょう。年度初めに配布された書類に「学級閉鎖となった学年の児童は、いきいきの利用はできません」と記されています。学校閉鎖になったら、いきいきも閉鎖ですね。

ある日、学校や保育所等から唐突に「隣接校園でコロナウイルスの感染者が相次いでいます。つきましては、本校・本園も明日から2週間休校します」とのお便りが配布されるかもしれません。

在宅勤務できる方は、在宅するしかなさそうですね。食料備蓄も少し増やしたいです。

子供に対しては外出自粛も要請されるでしょう。2週間も自宅で籠もるのは無理です。

実家に頼らざるを得ないかもしれません。ただ、もしも子供が感染していた場合、高齢の両親と同居させるのはハイリスクです。非常に難しいです。

2/26追記:児童生徒等に新型コロナウイルス感染症が発生した場合の対応(通知)

文部科学省ウェブサイトに通知が掲載されています。

児童生徒等に新型コロナウイルス感染症が発生した場合の対応について(第二報)

Download (PDF, 210KB)

特に重要だと感じる部分を抜き出しました。

(児童生徒等本人が感染した場合について)
1. 感染した児童生徒等が、発熱や咳などの症状が出ている状態で登校していた場合には、学校の設置者は、学校保健安全法第20条に基づく学校の一部又は全部の臨時休業を速やかに行うこと。臨時休業の規模及び期間については、都道府県等と十分相談すること。

(感染者がいない学校も含む積極的な臨時休業について)
4. 1.及び2.とは別に、地域全体での感染防止を抑えることを目的に、新型コロナウイルスの地域における流行早期の段階において、都道府県等の衛生部局ほか首長部局とも十分に相談し、公衆衛生対策として、学年末における休業日の弾力的な設定などの措置により、感染者がいない学校も含む積極的な臨時休業を行うことも考えられる。この場合には、対外的な交流イベントなど地域の児童生徒等が集まる行事なども含めて幅広く対策を検討する必要がある。

(発熱等の症状がある者を休ませる指導の徹底について)
5. 感染拡大の防止の観点から、家庭との連携により、できる限り健康状態の確認(検温等)を行うよう指導することとし、特に、感染者が確認された地域に所在する学校においては、このことを徹底すること。

お世話になっている学校や保育所等で感染者が生じて臨時休業・休園となるのは、仕方ないと理解できます。どれほど気をつけても、感染してしまう事はあります。

一方、「感染者がいない学校も含む積極的な臨時休業について」は非常に難しいですね。地域流行を抑制する目的は理解できても、心情や主観面でひっかかってしまいそうです。

また、「地域の児童生徒等が集まる行事なども含めて幅広く対策を検討する必要がある」とも記されています。自治体が主催する子供向けイベントは当然、学童保育・学習塾・認可外保育等も臨時休業する施設が相次ぎそうです。

なお、「学年末における休業日の弾力的な設定などの措置」は春休みの前倒し措置ですね。長くなった春休み中の子供の預け先、そして授業の振替はどうなるのでしょうか。

同時に「学校の卒業式・入学式等の開催に関する考え方について」という書類も掲載されています。

実施するとしても、必要最小限の参加者(当事者・教員・保護者のみ等)のみとする学校が増えるかもしれません(来賓挨拶が減って助かるかも?)。

マスクや消毒用品は相変わらず買えない

マスクは街中で全く見かけません。消毒用品は入荷しても即座に売れてしまいますね。

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あちこちの店頭で消毒用アルコールを頻繁に見かけるようになりました。が、品薄感はより強まっているそうです。

まだマスクをしていない方が少なくないですね。コロナウイルスを甘く見ているのか、それとも手元にマスクがないのでしょうか。無意識で距離を取ってしまいます。

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