北区は成学社(中崎西一丁目)と山の子会(中津三丁目)が選定
北区では2事業者が選ばれました。
1つめは株式会社成学社です。主に受験指導の予備校を経営しています。大阪市内ではかいせいプチ保育園(小規模保育施設)を、豊中市内にて知育型保育園「旭丘かいせい保育園」(認可保育所)を運営しています。
設置されるのは北区中崎西一丁目の予定です。地下鉄中崎町駅の北西、旧済美小学校あった地域です。梅田にも近く、小学校跡地を初めとして大型マンションが急増している地域です。保育所が少なく、隣接地域にあるのは小規模保育・乳児保育所(0-2歳児が対象)です。その為、少し離れた地域にある音色つばさ保育園・大阪主婦之会保育園は入所倍率が著しく高く、必要な点数も高くなっています。
梅田に近いという場所柄、幼児教育に関心がある方も少なくないでしょう。同社の特色である「知育型保育園」となると見ています。
選定にあたり、保育事業認可審査部会からは下記の意見が出ています。施設長を初めとするスタッフは、主に他の保育施設から異動となるのでしょう。
・社内の保育事業に対する支援体制が確立されていることが評価できる。
・施設長予定者の豊富な保育経験を活かした保育所運営が期待できる。
・虐待マニュアルに関して、チェックシートの作成を含め、関係機関との連携を意識した、より実用性の高い内容に改定されたい
もう1つは社会福祉法人山の子会です。インターネットで検索すると東京にある障害者支援施設が上位に表示されます。しかし、ここは保育事業を営んでいない様子です。運営事業者は兵庫県内で保育所等を営んでいる社会福祉法人(親会社は大阪市北区に本社がある人材派遣会社)ではないでしょうか。
設置されるのは中津三丁目です。近年、マンション建設が急ピッチで行われている地域です。長年にわたって虫食いになった空き地が散らばっていましたが、ようやく再開発が動き出した様子です。
こうした再開発地域(特に都心部)の多くで保育所が足りません。再開発に「居住世帯数に見合った保育施設の設置」は含まれていないのでしょう。中津三丁目は小規模保育施設1カ所のみ、保育所は中津二丁目にある中津保育園が最寄です。
その為か、設置予定場所は審査部会から高く評価されています。
・保育ニーズの高いエリアでの計画は評価できる。
・長期的な資金計画を具体的に策定されたい。
・地域理解に努め、保育所の社会的役割を踏まえた地域の子育て支援にも努められたい。
・各種マニュアルについて、実用性のあるマニュアルの整備と、それらを活用した研修に努められたい。
福島区は晋栄福祉会・ちどり保育園(吉野一丁目)が選定
福島区では社会福祉法人晋栄福祉会が選ばれました。大阪市内を初めとする関西一円で数多くの「ちどり保育園」を営んでいます。
既設園を母体とする新設園は数多くのメリットがあります。既設園での保育方針・保育人材を母体として、開設当初から安定した保育が期待できるでしょう。また、通常の新設園は見学できませんが、同グループの既設園を見学する事により、新設園での保育等がイメージできます。
設置されるのは福島区吉野一丁目の予定です。野田阪神駅の南東側です。福島区は保育所の新設に力を入れており、毎年の様に数多くの保育所が新設されています。しかし、本保育所が設置される国道2号線・阪神高速・大阪環状線で囲まれたエリアには保育所がありませんでした。
ここはどんぐりこ福島吉野保育園と英風保育園の中間地点となります。両方とも新しい保育園です。福島タワー等によって急激に逼迫した保育需要、そろそろ一息つくのでは無いでしょうか。
審査部会からは運営実績が評価されている一方、建物の形状が指摘されています。土地の形が不整形かもしれません。
・これまでの保育所の運営実績が評価できる
・職員の研修体制や法人のサポート体制が確立されており、高く評価できる。
・建物の形状から、保育室等について安全面に配慮したレイアウトを工夫するとともに、運営に際しても安全対策に万全を期されたい。