未利用施設の活用

暫定利用中、解体や処分を予定している、転活用の用途が決まっているものを除き、売却の目途が立っていない施設を対象に検討が行われました。しかし、未利用地と同じ結果だったそうです。

また、利用できそうな施設であっても保育所設置に関する関係法令に抵触し、設置できないケースが少なくないそうです。

ただ、利用できそうな施設が市内で2箇所ほど見つかっているそうです。児童相談所の設置を断念した「前いきいきエイジングセンター」も含まれているかもしれません。

小中学校の余裕教室等の活用

現時点で小中学校等して利用されている校舎の活用は難しいと指摘されています。

たとえば多くの余裕教室がある学校は少子化が進展しており、今後も児童数の回復が難しいと見込まれています。

また、保育ニーズが強い市内中心部で余裕教室がある学校の活用も困難です。保育ニーズが強ければ、数年後に小学生も増えます。小学生が増えたから保育所を移転させるのは、実際には容易ではないでしょう。

一方、廃校となった学校は利用できそうです。長期間にわたって安定的に設置できます。ただ、廃校=少子化の進展であり、保育ニーズの有無については慎重な検討が必要です。

また、市内中心部の様に、廃校となった十数年後に子供の数が爆発的に増え、小学校の増築・新築に迫られるケースもあります。こうした事態に直面した場合の取扱いを予め定めておくべきでしょう。

都市公園の活用

市民に身近な近所の公園ではなく、大規模な公園の活用を検討しているのではないでしょうか。

真っ先に思いつくのは扇町公園・靱公園・大阪城公園・長居公園等です。敷地が広く、かつ周囲に高い保育ニーズが存在しています。積極的に取り組むべきではないでしょうか。

資料によると、実は淀川区でモデル事業の実施を検討していたそうです(別敷地で保育所が開設予定となり、白紙化)。果たしてどこだったのでしょうか。

市営住宅の空き室の活用

空き部屋に小規模保育施設の設置を検討しているそうです。

資料によると西区・中央区・福島区には市営住宅が無く、他区で空き部屋があっても利用しやすい1-2階は殆ど空いていないそうです。

また、仮に設置するとしても、今度は市営住宅内の住民からの反対が予想されます。お隣の吹田市では3箇所の設置を予定しましたが、騒音・違法駐車・不特定多数の出入りを心配する声が強く、計画が頓挫したそうです。

計画がつまずいたのは周辺の住民から、子どもの声でうるさくなる、違法駐車が増える、と反対の声が上がったためです。公営住宅は集合住宅で、壁一枚を隔てた隣には居住者がいます。通常の独立した保育施設以上に騒音を懸念する声が大きかったのです。
保育所開設が予定されていた公営住宅に住む60代の女性は、「保育所が必要なのはよくわかっている。しかし同じ建物にあると落ち着けない。しかもこの辺りは駅から遠い上、道が狭く、送り迎えの車でいっぱいになってしまう」と話していました。さらに、周辺に住む子育て世代からも「不特定多数の人が集合住宅に出入りすると安全面で不安だ」という声が上がりました。
保育所には、給食などの業者や、入所を希望して見学に来る親など、不特定多数の出入りがあります。

http://www3.nhk.or.jp/news/netnewsup/static/12071243.html

大阪市でも同様の事態が想定されます。

ただ、既に保育所がセットで設置されている市営住宅も少なくありません。今後、新たな市営住宅等を設置する際は予め保育所スペースを確保し、事業者に貸し出す手法も考えられます。