株式会社Rayが港区(市岡元町三丁目)・浪速区(元町三丁目)で選定

港区・浪速区は双方で株式会社Rayが選ばれました。本社は港区弁天2丁目にあります。港区の設置予定場所の近くです。卸売・小売を本業としつつ、保育事業も行っており、愛知県豊田市でにてひまわり保育園(認可外保育施設)を運営しています。

港区の設置予定場所は市岡元町三丁目です。弁天町駅の南東側すぐです。港区内で最も利便性が高い地域の一つでしょう。同町内には第2善児園があります。

また、浪速区の設置予定場所は元町三丁目です。浪速区役所から国道25号線を挟んだ西側です。同町内の西端にはもとまちさくらさくほいくえんがあります。

・保育士の人材確保に努めて頂きたい。
・こどもと保護者のニーズを掴んだ保育が期待できるので、柔軟性に富んだ事業運営を期待したい。

鶴見区は社会福祉法人敬愛会(横堤三丁目)が選定

鶴見区では社会福祉法人敬愛会が選ばれました。鶴見区内でもろぐち保育園よこづつみ保育園を運営しています。

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(7/30追記)
「物件の都合により、開設が困難となったため」、選定を辞退しました。
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設置予定場所は横堤3丁目です。よこづつみ保育園と同じ町内となります。連携施設・優先入所先として同保育園が設定されるのではないでしょうか。事実上、よこづつみ保育園の分園として機能しそうです。

鶴見区は年々保育ニーズが高くなっている印象です。保育施設の新設も盛んです。隣の横堤二丁目にはポピンズナーサリースクールが開所予定です。

審査部会からも実績等が評価されています。

・実績や財政基盤が大変安定している。
・保育方針が明快で分かりやすく、乳児保育への考えも確立しており、実績に基づいたバランスのいい、こどもたちが安心して過ごせる園運営が期待できる。
・施設長予定者も明確な考え方を持っており、今後は実績を積んで安定した保育を行っていただきたい
・個人情報の取り扱いには留意すること

阿倍野区は株式会社キッズパレス(美章園一丁目)が選定

阿倍野区では株式会社キッズパレスが選ばれました。本社は阿倍野区旭町にあり、同所にて「小規模保育園キッズパレス(認可外保育施設から移行)」を運営しています。第一生命財団の助成事業にも採択されました。

設置予定場所は美章園一丁目です。文の里中学校がある地域です。三明保育所・阿倍野保育園・常磐幼稚園・朝陽幼稚園に囲まれています。

阿倍野区は特に北部で保育所への入所が難しく、フルタイム共働きでも入所できないケースが発生しています。保育所・幼稚園の中間地点に設置される事により、幅広いニーズが受け入れられそうです。

審査部会からはこれまでの実績が評価されています。認可外保育施設の時代に登園していた方(その後、認可保育所へ入所)からは、「とても良い施設だった」とも聞いています。

・保育に対し熱意を持っていることが感じられる。
・認可外保育所の運営実績からさらにきめ細やかな保育が期待できる。
・マニュアルについてはしっかり整備されており 、外部研修にも積極的に参加し学びの心構えなど実効性は評価できる。
・認可されると2園の経営になるので、事業責任者と施設長予定者、保育士とのコミ ュニケーションをこれまで以上に密接に図り、組織全体の体制の確立に努められた い。
・保育士職員の休憩時間の配慮など待遇面の改善に取り組んでいただきたい。
・こどもが主体となり、こどもが喜んで参加する特色のある保育を期待したい。

住吉区は株式会社つばき(東粉浜三丁目)が選定

住吉区では株式会社つばきが選ばれました。本社は柏原市にあります。保育施設・グループホーム等を運営しています。大阪市内ではほわいと保育園南港北同瓜破東を運営しています。

設置予定場所は東粉浜三丁目です。住吉警察署があり、南海本線・阪堺電車が狭い間隔で走っている地域です。南海本線を挟んで西側に粉浜学園(住之江区・保育所)がありますが、それを除くと保育所が全く無い地域が広がっています。住之江区・西成区の区境が入り組んでいて、保育施設の計画的な整備が行われなかったのかもしれません。

小規模保育施設としては珍しく屋外遊戯場が設けられるそうです。屋外遊戯場がない保育施設が近年増えてきましたが、経験上、やはりあった方が良いです。児童公園と比べると使い勝手・自由度が全く異なります。

・屋外遊戯場を設けている点が評価できる。
・駅前の便利な場所にあり、保護者ニーズに対応している点が評価できる。
・各種マニュアル(児童虐待マニュアル除く。)が分かりやすい。
・保育所保育指針に基づいた保育を行うこと。
・児童虐待の対応マニュアルが薄いので今後充実させること

大半の区は選定・応募事業者が無かった

小規模保育施設の新設が認められた区は少数派です。多くの区で応募事業者がなくて選定に至らなかった、もしくは応募があったが選定されなかった、という状況です。

決まらなかった地域では再び応募を行っています。しかし、今後も決まる見込みは低いです。待機児童問題が深刻な地域・利便性が高い駅前を除き、来年度以降も同様の傾向が続くでしょう。地域型保育事業を取り巻く状況は厳しく、今後も改善される見込みが低いからです。

設置法人を募集した大阪市も理解しているはずです。各区に平等に地域型保育事業を設置するのではなくて市中心部等へ集中的に設置すべきであり、より望ましいのは希望者が多い保育所である、と。

今回は幼稚園を運営する法人による小規模保育事業が認められるのではないか、とも見ていました。しかし、全くありませんでした。幼稚園運営法人が保育事業へ進出するのは、施設面・人員面・カリキュラム面等から決して容易ではなさそうです。